FLOAT納車から10年後。

今週もたくさんの方の
御来店ありがとうございました。
まあまあ観光立地的にも良いEBS京都ですが
遠方より御来店いただきました方も
重ねてありがとうございました。

本当はちょっと長い時間
乗っていただこうと思ってた車種があったんだけど
ある特殊な塗装に出していてなかったのでまた次の機会に是非。
その塗装もまたご紹介しますね。

毎日毎日自転車日和だっつってるけど、
まさに今日も。
このすこしだけひんやりした期間ってめっちゃ短くて
乗らなきゃもったいない時期です。
この時期に納車を迎えた方は是非たくさん乗ってやってください。
汗を感じず長時間ライドできますよ。

個人的には真夏に汗だくで乗るのが好きですが
また来年のお楽しみですね。
2021年はもっともっと
EBSに乗ってくださるオーナー様と
多く巡り合える気がしてワクワクが止まりませんが

もはや不可避のパーツ不足。
妥協なく組み上げるには少し時間をかける必要があるかもしれません。
(例えば革サドルなどはストックがなくなり次第次回は3月です。)

毎度「EBSは手作りのフレームですのでお時間いただいてます」
と申し上げてきましたが、この軒並み「納期未定」
の文字を見ると
(国内製作で甘えてんじゃねえ!)って思いました。笑
国産クロモリ、国内製作、国内塗装、国内組み付けの
僕たちは京都内で全て完結。
かなり恵まれていたということです。

だって今海外行けないし、
アジア製造とかだとテレワークでお願いするしかないし、
大量生産だから材料とかの問題もあるし。

EBS京都では
できるだけ正直に、ないもの、あるもの。
削れるポイント。こだわった方が良いこと。
オーナー様にはなんでもお伝えしておりますので
美容室と同じように、
店舗はEBSを、スタイリストは私MASNを御指名ください。
最高の購入体験をまずは。

そんなこんなで
今日のご紹介はFLOAT 451S。
10年近く乗っていただき
本格的なオーバーホール&ついでに塗り替え。

自転車も歳を取れば自分も重ねる。
住んでる場所が変わったり、乗り方が変わったり。
より深く自転車が好きになったり。

長くモノを持つということはそれだけで素晴らしいことですが
こと自転車においては
今まで使い捨てにされてきた自転車も存在したりする。

そんな考えとは
無縁のEBSオーナーと、今回は大幅な構造を変えずに
仕様変更も同時進行。

良いモノができたと思います。

本日のご紹介は…

Engineerd Bike Service
FLOAT 451S (Repaint)

おそらく2012年あたりのモデルと予想。
FLOATはEBSブランド立ち上げからの古参であり
かつフラッグシップ機ということもあり
良いモノをより良く、アップデートや
マイナーチェンジを繰り返しているフレームですが
いよいよFLOATも10年レベルのフレームに。
10年はひとつのビンテージですね。

フレームカラー。

EBS内部関係者ですか?
というくらいEBSっぽい「道具感」を表すブルーグレー。
EBSは「生活の質を上げる道具」として存在し、
工具や工業塗料などにインスパイアされたカラーが純正カラーとなることが多い。

このブルーグレーもまさにそうで
アメリカの工場でめちゃくちゃ昔から使われてるボルトクリッパーみたいなカラー。

オーダー方法は最高にわかりにくく(Sさんすみません。笑)
「この色鉛筆とこの色鉛筆の間、いや、2/3こっち寄りで」
という。笑

でも、僕はそういう「わからんけど実現したい!」
っていう本気の想いに弱くて。
そこはEBSオーナーのために存在するEBS京都の私です。
即「OK」といったものの塗装チームにどう伝えるか。
今思えばこの一連が国内ですぐに伝えられたのも最高だったし、
返答もリニアでよかった。

ちなみにビフォーはこんなカラー。
EBSのオリジナルパープルか?と思ったけどちょっとラメが多いか?

10年も使えば当然傷も入るけど、
大切に乗ってくれていたのを感じました。

しっかり分解、
次の10年も使っていただくパーツはしっかりオーバーホール。
塗装が完成すれば改めて防錆処理、しっかり組み付け。
これからももちろんメンテナンスは必要ですが
トラブルの起きにくいシングルに信頼性の高いパーツで
できるだけメンテナンスフリーで共に過ごしていただけるように。

ハンドルまわり。

ビフォーのハンドルは
ブルホーンにフラットポジションのブレーキ。
FLOATは前下がりのオフェンシブなスタイルなので
この前進的なルックスは一つの解ですね。

そこから…

ハンドルはマスターシュにチェンジ。
10年も経てばハンドルの一つも変えたくなって当然というか。
僕なんて半年に一回変えたくなるもん。笑

もちろん自分で交換できるから、ってのもあるけど
正解はひとつじゃないのでお好きなハンドルにしていきましょう。

マスターシュはその名の通り紳士の口髭ハンドルで、
イメージするジェントルマンなルックスのハンドル。
生い立ちと違わず紳士淑女に愛されるハンドルです。



そんなマスターシュをオポジットレバーでクラシカルに。
ものすごく平たいドロップハンドルを
イメージしてもらえればわかりやすいかな。

思ってるよりも乗りやすくて
ゆったりまったり漕げます。

オーナーははじめ、
「Floatに似合わなかったらどうしよう?」
って思いが強かったみたい。
でも、自転車のカスタムなんて自由だし、
なによりEBS触りまくってる僕がついてます。
アイデア頂戴して、
良い感じのポジションにてインストールさせていただきました。

ステムも首下長めのものにチェンジ。
よりゆったりポジションに変化完了。

不動のKING。

ヘッドセットはシルバーのシンプルなものからKINGの新色Violetに。
前のヘッドセットは寿命を迎えてましたね。
なかなかここの重要性って気づかないけど、かなり大事。
知らず知らずのうちに不快になってる。
元々KINGなら壊れなかったかもしれないけど、
10年前のご予算ももちろんあると思うし、
今、KINGを知った後はもう戻れない。
これからまた10年の全ての振動を
一身に受けても滑らかな回転を保ってやってくれい。
KINGがKINGである理由。

その上にはPAULのファンキーモンキー。
ということは何かしらブレーキの変更もあったということです。

センタープルブレーキに変更。

キャリパーブレーキ仕様のフレームにとって、
「良い感じのキャリパーが少ない」ということは
ある程度乗られてきた方は感じると思います。

もちろん存在はすれど、
マジのガチで高額だったり、メカっぽすぎたり。
レトロなやつは制動力が足りないし。

そんな中での良心、PAULのRacer。
めちゃくちゃ簡単な作りで
頑張れば1分でバラバラにできるメンテナンス性。
ということは洗浄が容易であること。
きれいに保ってるパーツが不調なはずがないわけです。

特にブレーキ周りはゴムの擦れた黒ずみや泥、謎の油汚れなど
何かと回転した終着点になりがちなので、ここがキレイということは
メリットしかないわけであります。

もちろんリアも、なんだけど、
リアが今回の最大のポイント。

PAULのブレーキが取り付けたければ
塗装ついでにカンチ台座を溶接するのがまずはイメージされますよね。

でも、FLOATはシートステーがその名の通りフロートしているので
カンチ的な力のかかりかたは喧嘩しちゃう。

じゃあセンタープルだ、となるわけですが
埋めたり穴開けたりせずに
アウター受けをどうきれいにルーティンするか?
ここが課題になるわけです。

もちろんシートピンの割りにアウター受けを噛ませば使えはするけど、
せっかくトップチューブを内装で通ってきたブレーキワイヤーが
下に向いてから上で留まり、また下におりるという
無駄しかないルーティンなので却下。

目立たず既存のパーツを使いながら、
仮に使わなくなっても意味のある場所になんかつけれんかなー。と
少し悩む。

ビンテージのランドナーのシートチューブに
リアライトがついてるやつあるじゃないですか。

あれかっけえなー。って思ってて。
台座を2分割して真ん中に受けを、はずしてもランプOKにしたらどうだ?
ってことでこの形に。

斜めに引くやり方とか、そもそも台座自体オール自作するか。
いろいろ巡ったけど一番シンプルでちゃんとブレーキも効く最適解がこの位置でした。

ちなみにリアランプはランドナーでは
真ん中にボルトを打ってダボ穴になってることが多いんですが
今時そんなんないし、懐古してもビンテージが至高な訳でもなんでもないので
今の現行品でEBSらしい「ネオクラシック」を表現できるようにしました。
ちなみにこんなライトがバッチリつくかな。
KiLEY リアライト
ど真ん中に〜とかいろいろまだまだできることはあるけど、
あくまでここはブレーキ台座。メインではなくオマケをしれっといれるのがポイント。

横からの感じはこんなん。
良い感じで吊れててまるで純正のよう。
でも、今のところEBSのFLOATでは世界に一台です。

FLOATはけっこうな台数が日本にあると思うけど、
リペイントついでにこれできる?
とか聞いていただくとこんな感じになりますよ。

あまりにも
オーダーが重なっている時は一台だけに思案できないため、
未定前提でお受けしていますが、
お受けした瞬間からアイデアを練る旅に脳フル回転します。笑


ちなみに、超初期段階の落書きがこちら。笑

僕はEBSで一番の若手なんですが、
なぜか生き方が泥臭すぎていまだに
お絵かきレベルから全てがはじまる非効率ぶり。笑

もちろんこのあとはしっかりと設計に乗り、
ちゃんと計算されて溶接段階にはいるんですが
初期の落書きとかなり近い形で実現。

この間にEBSのチーフビルダーと話し合ったり、
塗装のやりとりをしたり、パーツを調達したり。

ここでもやはり恵まれてるなーと思うのは
電話一本でビルダーと繋がる直営ならではのこの感じ。
「こんな感じでやりたいんですけど、S氏的にどうですかね?」
「あー、昔のやつはここにステーみたいなん入っとるけどなー」
みたいな感じで。笑

僕の倍ほどはあるその年功、
人生のほぼ全てを自転車に費やした男の脳内ライブラリはさすがの一言で、
ネットをどれだけ掘っても出ない金言がザクザク。

しかもこの落書き送ってもやりたいことを理解してくれるという。笑

そんな特別仕様のおかげで
ブレーキはスーパースムーズ。
10年経った乗り慣れたフレームが
まるで別の乗り物になったかのような第二章のはじまりはじまり。

そんでもってリアもPAULで。
オーナー様がしれっとパープルのスタッズ持ち込んで忍ばせてたから
リアにセット。笑

全体的にバイオレットカラーが散らばって良い感じ。

ペダルは人気すぎてヤベーMKSのXC-3。
今日新色出てましたね。
昔の形なのになんでこんなハマるんでしょうか。
しかも、本来載せないタイプのミニベロに。

食いつき抜群、踏み面もめっちゃ広いので
どんな靴でも安心。

White Industriesのディングル。
このフリーも10年目なのかな?
やはり世界最高のフリーギア。
分解、洗浄しましたが全く不備なし。
ここまでシールのレベルが高いと普通回転が重かったり
無駄なグリスついてたりと何かしらデメリットあるもんなんですが、
やはり「良いものは良い」笑

結局、交換が必要ないパーツは長く使えるものをいれるのが
最終的な満足度高い、ローコスト、壊れないからノンストレスと
間違いないですね。
特にハブまわりなんて壊れたらどうしようもないですからね。
回転系は良いものを。誰が言ったか格言ですね。

ちなみにFLOAT451Sのリアエンドは
何回かマイナーチェンジしていて
このEBSのエンボスエンドは2期かな。

もちろんチェンジするたびに良いものを!
ってなって変えるわけですが
こういう「大きく変わってないけど今はない」
みたいな部分ってかっこいい部分だと思う。

さっきの懐古が〜とはまた別の視点ですが
アウトドアグッズの昔のやつって
クソかっこいいやつとかあるじゃないですか?

あんな感じで、長くEBSに乗ってると
「うわ!初期版後期FLOAT!シッブ!!」
ってなる日がくるかも。

それを実現するのは僕なので
これからも一台一台真剣にコーディネート、
もちろん先を考えてやっていくので
是非オーダーよろしくお願いします。

ちなみにホイールなどはそのまま。
流石にサビが出ますね。
できるだけサビも落としたんだけどここばっかりは交換だな。
ただし、回転はめっちゃ滑らか。
ベアリングのOHだけで済みました。

ちょいと珍しい
シングルのクイック仕様ってのも面白いですね。

スタンド台座を追加。

ミニベロはこのスペースに余裕があるので
だいたいスタンドOKなんですが
やっぱ専用台座がある方がスマート。

こんなのもサクッと追加できます。

ビフォーサイドビュー。

本当はもっと色々撮りたかったけど
マジでガッツリ雨で。笑
でも早く追加工したかったので撮影をお店の隣で強行。笑

ヤッパ、この形はこの形でいいよね。
シンプル極まってるし、前下がり×ブルホーンは
一度はやってみたいコンボだよね。

こうして大人コミューターミニベロがまたひとつ。
マスターシュはロングライドにも適してる形なので
ブラッとシングルでツーリングなんてのもアリですね。

EBS京都は鴨川はもう隣ですが
5分かけずに岡崎公園〜平安神宮にも行けます。

多くの方の試乗が
鴨川〜岡崎なので
ご試乗希望の方はせっかく乗るなら
ぶらぶらこの辺漕いでみてください。

きっとEBSの良さがわかると思いますし、
なにより自転車の根源的な楽しさに改めて気付くと思います。

FLOATはリアがフォトポイントですが、
このセンタープルフロートは
撮影したい部分が一つ多い、オーナー様
お気に入りのミニベロになってくれそうです。

野球を見る人々もゆったりまったり。
岡崎公園は良い。

良いカメラ持ってるならもちろん、
スマートフォンのカメラもかなり良いしコンパクトなので
ミニベロでブラブラ、写真でも撮りに行きませんか。
自転車を通じて得られる体験は
全て人力が関わってくるので
記憶にも鮮明に残るし、なにより楽しいですよ。

なんだったら、良いカメラ買っちゃうかもね。
それくらい自転車×カメラは相性良いです。
僕の撮影技術がついてきてない??知らね。笑

11月もはじまり、いよいよ紅葉シーズン。
京都の町が騒がしくなる季節の一つ。

ことしは祇園祭がなくて、
ぽっかり穴が開いた気分だけど、
葉は紅くなるので季節を楽しみましょう。
願わくば、それがEBSバイクと共にありますように。

今月は店頭試乗車や展示車などご紹介できれば良いな。
完全に未定ですが。笑

ではでは。。

MASN