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クラシカルなロードバイクを長く乗る。HOBO後編。

びっくりするくらい雨。
フレアマーケット中止なのかな?
コロナで何回も中止なってるのになかなか難しいもんですね。

僕は生涯サービス業なので
これから先週末に休みをとる、ことは滅多にないと思うんですが
こうして人生の中で
「どこかに行けたかもしれない日」って結構ありますよね。

これ何回も言ってるけど
人生休みの日なんてそこまでないのに
休みで、用事特になくて、
緊急事態じゃなくて、自粛してなくて、
晴れで、、、
発動条件が厳しすぎんぜ〜。

そんなレアな「本当の休み。」
思い立ったが吉日生活を始めるために
自転車に乗りましょう。(?!)


そんな今週もたくさんの御来店ありがとうございました。
まずは祝日だった土曜日。
もうまじで春到来!ってかんじの
いつまでも自転車こげる陽気でしたね〜。
撮影で岡崎に一瞬おりましたが
観光地の京都が戻ってきたようで
うれしかったですね!

そんで今日はうってかわって、ですね。
まだ桜が咲き始めなのでよかった、
と言えるのかな、ポジティブにいけば。

5年前くらいに一度
完璧な条件で一回満開を迎えていたと思いますが
今年はどうでしょうか。

思えば去年の今頃は
まだマスク取り合ってたよね。
小学生の時社会の教科書にオイルショックで
取り合ってる写真あって
「そんなわけないやろ」って思ってたけど
やっぱ必要なものがないとほしいもんね、
今になってわかるあの感じ。




どうでも良い話はおいといて、
今週はHOBO後編。

ツーリングに出かけたい!
って時にこの道路大国日本において
「ロードバイク」というものはとてもフィットしていて
非舗装路が当たり前でMTBがメインの海外とは違い
行こうと思えば日本の端っこまで
舗装路があるとても恵まれた道路条件。

山も緑も多いこの豊かな国は
その中を探検することもできる(しかもそこも整備されてる)し、
頂上までもまた道路が敷いてあり、
より早く、速く、便利にたどり着くことが可能。

なぜか人は坂道を登るのが好きらしく
嫌いだ!しんどいのは絶対嫌だ!本当に嫌だ!
って全員が思ってるのになぜか登る。
「そこに山があるからサ…」なんて言葉では説明できない。

で、僕個人の体験ではやはり「登れた!」という
成功体験を確実に積んで行けるから、だと思っていて、
ある種RPGのような、レベルさえあげれば確実に可能である、
みたいなのが楽しいからなんだろうなと勝手に思っています。

僕は坂道は本当に嫌で、もうほんとまじで嫌なんですが
「登れるギア」さえあれば行けることを知っているし、
「登れた!」あとの達成感も人一倍知っているつもりなので
(フィジカルに恵まれてないので今までまあまあ諦めてきてる。言い訳)

最近はどんどん坂道に強いギアがでていて
本当に無理だったところも諦めなければ少しづつ登れるようになってます。

これがどういうことかというと、
「こんなとこまで自転車では来れない」といった場所が
全て行動範囲になるということです。

世には大きいギア使うと初心者扱いされる
なんて謎マウントがあるけど、誰だよお前ら、って感じ。
行けるならそれが最高だし、自転車って自分でしかないし、
「初心者」なんてものは存在しなくて
いつでも「初心にかえれる」のが自転車ってもんだろ!みたいな。




今日は脱線しがちですが
やっぱりHOBOって舗装路をどこまでもいく、っていう果てしなくも
ロマンあるテーマがあるのでオーナー様もそこに響いていただいてるよな。
僕ももっといろいろ行きたいな、と思わせる常に挑戦の姿勢、でも無理なく楽しもう!
ってやつが今日の気持ちです。笑

台本が無さすぎて毎週冒頭がむちゃくちゃですが
言葉の泉は湧いてる時はかけ流すのがMASN流ですので御無礼。(むこうぶつ)

よし、後編スタートだぜ!!笑

今週のご紹介は…

Engineerd Bike Service
HOBO

クロモリのロードってなんでこんなグッときちゃうんですかね。
チタン、カーボン、ステンレス、アルミ、クロモリ、スチール。
色んな素材があって、大量生産問わず全ての素材で作られていて
基本的な形は変わらない。

100年くらい前の人が出した
正解をほぼそのままの形で追いかけ続けていて、
しかもそれが一番美しいと今も言われる。

過去にすでに完成しているのに
技術は今もなお進化進歩していて
クラシックに作っても今の走りが可能。

この「変わらない」という良さが
結局一番魅力的だよね、って思います。
袖から出てきて、話す、ボケる、ツッコむ、笑う。
同じことしていてもやっぱこれなんだよね、ってなるやつ。

そんな先人が脈々と継いできたものが
この2021年にあってもHOBOに生きていると感じます。

走る横姿はレースカーではなく駿馬のように。
しなやかに道路を蹴って進むロードバイクを今週も。

後編はサイドビューから改めて。

サイドビュー。


水平に延びるホリゾンタル・フレーム。前後にゆるやかな曲線。
ブリティッシュと思いきや少しメタリカルで少しマットな質感のグリーン。
スキンサイドタイヤにレザーパーツ。
クラシックな5アームクランクに現行モデルのメカ類。
ワイヤーは合計4本通っているんですが
横姿はとてもシンプルでスッキリ。
走るために必要ないものはついてない、ように見せて全て備わる隠された機能性。

春のあたたかさにまかせて
方々どこまでも。

サドルはBROOKS。

革サドルはレールが見えるほどスポーツな印象となりますが
このBROOKS B15 SwallowはBROOKSの中で一番スポーツなタイプ。
しっかり張られたレザーははじめこそカタイものの
徐々に革サドルとの付き合い方の深まる思い出のサドルとなるでしょう。

これから10年、20年と乗っていただきたいバイクだからこそ
同じくストーリーを始めるに最適な長持ちするサドルを是非、という理由で
EBSのバイクはレザーがとても多く登場するのですが
BROOKSは世界一の革サドルブランドですが職人さんが少数で作っているので
現在かなり供給がきびしいようです。

EBSとしては今回の入荷を最後に次は秋〜冬となりますので
革サドルが確定しておられる方はお早めのご予約を。

おなじみのBROOKSロゴもしっかりと。
使い込んでゆくとこの辺りが沈んできて艶々の飴色に変わるんですが
それがまたかっこいいのよ。
BROOKSサドルの保湿は僕におまかせいただいても良いですし、
オーナー様で好きなタイミングで育ててやってくださってももちろん最高です。

実は乗ること自体がメンテナンスのようなもので
適度に保湿されていくのですが、たまには(3ヶ月〜半年に一回くらい)
塗り込んでやるとわかりやすくよろこんでくれます。

リアの何かを通せそうなループホールは
BROOKSのバッグがドンピシャで通るようになってるので
アクセサリー感覚で取り付けてもグッときますし
もちろん鍵や携帯工具を入れておいても。

BROOKS以外のBAGもOKですよ。

クランクはSuginoの5アーム。

コンポーネントと国内では呼ばれる
シフターやリアディレイラー、クランクなどで
このHOBOは唯一クランクのみSHIMANOではありません。

もちろん意図的なもので
クランクは自転車の横顔なんですね。
現行のSHIMANOは性能は抜群、ルックスもレーシーで◎なんですが
この細身のクロモリのHOBOに、オーナー様の持っている空気感を考えて
よりクラシカルな淡い輝きのシルバーが
魅力の5アームクランクでクラシックに振りました。

よりマッスルなバイクにしたい場合はSHIMANOなどのクランクを使った方が
グッとボリュームが出てイメージに近くなると思います。
細身にマッスルも戦闘的で良い感じです。

今回は52/38t構成で現行のギア比と同じくしました。
あくまでクラシカルに見せて、走れば現行モデルのような変速感、走行感。
そして補修パーツもすぐに手に入り、不安なく楽しめるのが僕のスタイルです。

個人的にはビンテージパーツ大好きなんですが、
好きだからこそ、ですね。

クランクキャップもSuginoで。
この場所に水分を入れない、ってのは外で走る以上不可能で
ここのボルトが錆びていてなんだかボロボロに見えちゃう、
ってことはあるあるですが
このキャップがあれば目隠しになるのでいつまでもシルバー。

MKS/シルバンツーリングネクスト。

発売直後すぐに定番化した「ネクスト」
今までのベアリング方式ほシールド化し、
かつそれを力のかかる部分に3つ配置。
まるでリアハブのような構造で最強化されたペダルですが

このパーツは「完全メンテナンスフリー」です。
僕たちですら「分解すんな」と書かれているこのペダルは
長く使ってもガタつかない自信の現れ。

そして前まで上位ペダルに位置していた「プライム」というシリーズから
さらにクロームメッキ仕上げにされており、高級感も抜群。

回転性能はもはや語ることすらしない、
「いちどくらべてみてください」と言いたくなるなめらかさ。

形によっては
このトリプルシールドでないモデルもたくさんあるMKSのペダルですが
やはりオールジャパンのプライドを感じます。

長く使いたい、って方はまずはネクストを視野に入れてみてください。

ボトルケージ台座はふたつ。

ここはオーソドックスに2ボトル。
もちろんパーツで拡張可能なので
これ以上増やしたい!って方もOK。
もちろんカスタムにて別の場所に台座を追加することも可能です。

リアのブレーキ出口もセクシー。
HOBOで好きなポイントのひとつ。

リアビュー。

リアも端正な佇まいで置いてるだけで絵になります。
いろんなところからたくさんのクロモリバイクが出ているけれど、
1インチで、クイルで、細身チュービングのバイクってあんまりない。

パイプの微妙な太さの違いは
乗り手はもちろん、全く自転車に興味がない方でも
無意識にこっちの方が良い!と選ばれるくらい
無意識化で美しいとされる形を目指しています。

山の上で、サイクリングロードで、海辺で、街で。
「お、渋いバイク停まってんな」
「あの自転車かわいい!」って言われるようなバイクです。

ベントシートステー。

やはりHOBOの最大の特徴といえば
このゆるくベントしたステーでしょう。

通常ここはまっすぐ作るのがセオリーですが
敢えて曲げを入れ、よりしなやかにゆったりと進めるような工夫がされています。

そしてやはりこのゆるやかな曲線は妖艶な魅力も醸し出し、
なんともいえない空気感でまわりを魅了します。

多くは語らず、このセクシーなフレームに乗ってみてください。
写真が無駄に明るいのは僕のせいです。笑

リアディレイラーはShimano 105。

もちろんRD、も105を。
ぱしぱしと変速し、なめらかに動く。
これでミドルグレードなんだからびっくりするよね。
シルバーグレーの設定があるのも良い。

世界的にクラシックなどが見直されてきているので
シルバーパーツがもう一度溢れかえるようになれば最高だな。

まずはコロナを終息させ、
全てのパーツが今までどおりに手に入ったらいいな。
でも、今までが便利すぎたのかも。

ひとつのものをもうないもの、って思って長く使ったり、
使うことによってより満足度が高まるようなもののほうが
人間として満足度が高いかもしれないね。

カセットの構成は11-30T。
なのでギア比的には4.72/1.26の構成に。

トップはもちろんがんがん踏めるし、
ローはオーソドックスながら日本の坂道のほとんどをカバーできうる。

日本にはたまにこれは…無茶だ…というヤバイ坂道がありますが
無理なら押せばいい。
どうしても自走したければより大きいギア、もしくは前を小さくすればいいんです。

ギアは何枚持ってても別に損しないので
その時の自分に合わせたギア比にすれば良いと思います。

EBS京都にある最近組んだ試乗車は
11-51Tというハイメガレンジで、かなり大きいんですが
街中では使わないけど「こいつならどこでもいける」という安心感があるので
どんどん探検できるので、そんなもんと思えば楽しめます。

ちなみにこのHOBOの構成は街乗りもしっかり操作して楽しめます。
風になりたい日も、汗だくで運動したい日も、急に山の上から景色みたくなってもOKです。

リアキャリアは隠しダボで。

もちろんランドナー的にキャリアなどを取り付けて
キャンプツーリングやロングディスタンスのための装備を載せても、
シンプルな軽めのキャリアにお買い物のパニ亜をのせてもOK。

でも、みんながみんな取り付けるわけじゃないので
つけてない時は限りなく目立たないこんな感じもうれしいところ。
バッグサポーター系はこの穴じゃないと取り付けられないものもたまにあるので
そういうとこも最高です。

いやー、改めてシンプルなロードの良さばんばん出てましたね〜。
自転車のジャンルもどんどん増えてきて、またそれがクロスオーバーしていて
迷うこともたくさんあると思うけど、
根源的なロングライドしたい!とかラグドフレームでクラシックなやつを
街乗りカスタムするんだ!とか奥底に気持ちが眠ってる方にはグッとくると思います。

流行りはどんどんかわるし、今日かっこいいものが明日ダサかったり、
育てて長く使おうと思ってたネタがバズって燃えるように消費されてしまって
燃えかすも残らなくて誰も覚えてない、なんてことも起こる現代社会ですが
ひとつずつ、自分の中のマスターピースをひとつずつ集めて、
大人になってもそのフルコースが変わらずに揃ってゆく。

そんなピースのひとつ、自転車。
願わくば探し当てていただき(いまだに検索弱いネットポンコツMASNです)
掘り当てていただいた方に強烈にハマるものつくりができれば最高です。

来週一発目、明日の月曜は私MASNが店舗におります。
ご予約頂いておりますのであまりお話のお時間がとれませんが
試乗やちょいとご検討、って方は是非。

祝日以外は基本平日はEBS京都におりませんので
「このMASNってやつに会いに行ってやるか」って方も是非。笑

明日からはまたお天気も復活。
水分ガンガン含んだ京都中の桜がまた花開くことでしょう。

宣言も解除で、とりあえずはまた通常に戻ろうとする日本。
楽しく過ごせるための道具選びをEBSでぜひ。

ではでは。。。

MASN

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