2024 Frame making now Online Store

大人が楽しめるスポーツバイク。Horizontal 451。後編。

フレームのおはなしはこちら。

前編はこちら。

さて、今週もはじまりましたね〜
MASNのバイクチェックコーナーでございます。

今週から本気で忙しくなってきて
ずっと組み続けているといつの間にか営業が終わっているという
ある種夢中になれて良いかな、という時期に今年もやってきました。

EBS京都としては
またしても遅れが出たパーツがあったり
(9月→3月→5月)
それ、もうちょい読めなかったのかよ。。
とさすがに吐露してしまう遅れ具合ですが
「それを使わずに良いものを作る」スキルもどんどん育つし、
「やっぱあれ、いいパーツだな」と再評価してしまうこともありますね。

僕が操作できる範疇を超え、世界の海の事情や
ウイルスのおはなし、各国でのパーツの取り合いと、
まあもはやあとは待つしかないという状況です。笑

BROOKSなんかはもうこのタイミングで
新規オーダーは断り出してるもんね。
いったいどうなることやら。

で、もうこれ絶対いろんなパーツ値上げするよね。
輸送費の上がりかた半端じゃないもん。

そんな事情も盛り沢山のなか、
日本は春真っ最中。
自転車がまじで気持ち良い。

走ってる人も多いから
うれしくなるよね、なんか。
毎週末雨が降ってる気がするけど、
晴れのチャンスを活かし切りたいですね。

ハンドメイドで作られる京都EBSのバイクは
納車までにお時間をいただいてます。
早い組み方で1ヶ月、好きな色にペイントして2ヶ月。
あとはこだわりに合わせて、といったところでしょうか。

言ってる間にGWで、梅雨で。
さすがに今からGWに間に合わせる、ってのは無理ですが
夏に海辺を走りたい、とか乗り慣れた頃に秋にロングライドしてみたい!
って方には今がちょうど良い時期です。


もちろん前述のパーツの納期未定感がなかなか読みきれないけど、
大手パーツメーカーの指標を毎日追っかけていればある程度は…です。

今日はそんな楽しい時期に自己満足度では最高潮な
国産ハンドメイドバイクをできる限り
リーズナブルなストック方法で手に入れられる
EBSのバイクを紹介。(いつもだろうが)

EBSのバイクの良いところは
街ですれ違って認識することができたら
かなり仲間感でます。笑

それはただ自分が思ってるだけかもしれないけど、
そこまで数も多くないし、オーナー以外
どこのバイクか限りなく分かりづらい(それってどうなんだ)
から、自分だけ感もあるし、
なんていうか、うん、説明できない!笑

これを文字にしちゃうと
「それを売り手側が言うのか」みたいな
自画自賛ワードが500個出てくるから、です。笑

そんなこんなで今週はHorizontal 451。
カスタムしてもフレーム側のキャパが大きいからアンバランスにもなりにくいし、
もちろんスタンダードに乗っても満足な出来栄えの良さです。

輪行も得意だし、しっかり走る。
これからの自転車をはじめるにあたって
ちゃんとしたミニベロってのは長く楽しめると思います。

今日のご紹介は…

Engineerd Bike Service
Horizontal 451

いやー、先週に続きガッチリシルバーですね〜。
速さよりも軽快さに振ったバイクなので
かなりかるがる、ぱきっと走ります。

軽快、ってことは速いし、
速い、ってことは軽快、
ってことでもあるんだけど。

そんじゃ早速ポイントを見ていきましょうか。

サドルはBROOKSを。

冒頭でも出たBROOKS。
大人な自転車のことが少し好きになってきたら
やっぱり外せない本革パーツたち。

やはり一度は自分で育てたいサドルですよね。

今回はSwallowというBROOKSのなかで
一番スポーツなフォルム
のものをチョイス。

革を巻き込むようにして張られたサドルは
スタンダードモデルにくらべ硬めです。
座る、というよりもお尻を乗せる、というイメージの方が乗りやすいですね。

横からレールが完全に露出する空間の使い方がセクシーだし、高級感ありますよね。

残念ながらこのサドルは
パッと注文してすぐに手に入るものではなくなってしまいました。

もともとそこまで数が多いわけではなく、
BROOKS自体今もハンドメイドにこだわる
ブリティッシュ魂溢れるブランドだからです。


毎年二回くらい完売になって、僕たちが欲しい数予約する。
それが例年のスタンスだったんですが
このコロナ渦、そんなバランスは完全に崩れてしまいました。

日本でこれだけ「自転車っていいよね」と再評価される中、
当然世界でも同じことが起こっており、
やはり全世界共通で「BROOKSはいいぞ!」となるわけです。

BROOKSの職人は全員おじいちゃん。
しかも、SPモデルの最終の鋲の打ち込みは
その中でも限られた人しかできない、という徹底ぶり。
たしか、10人もいなかったと思う。

当然、
重症化リスクも高いから今までと同じように作れないし、
サスティナブルな側面も目指したいし、ってことで
かなりレアなサドルとなりました。

リアルレザーを使うことに対して
否定的な意見もあると思うんですが、
やはり長く作り続けて欲しいですね。
10年使えるサドルってそんなにないと思うんですよ。
他の素材だったらやっぱ裂けたり、中身出たりするしね。

BROOKSは削れるけど破れない。
雨も正直心配ない。
もちろん大切にしてあげて欲しいけど、
保湿のコツは僕にお任せください。
自分だけの艶と、形を手に入れることができます。

これから始まるバイクと同じくヒストリーを刻むサドル。
いつか、完全に役目を終えたとしても、
そのサドルはあなたを支え続け思い出刻んでます。
「それを捨てるなんてとんでもない!」な宝物になるはず。

フロント駆動はWhite Industriesで。

ポリッシュ界の王といっても過言ではない
ホワイトのパーツたち。
クランクは自転車の横顔になるので
やはりこだわりたいところですが
すぐに壊れたり、新型が出て自分のものがなんだかお気に入りで無くなってしまう。
そんなよくわからん負のスパイラルがホワイトにはありません。

美しさを極めたら性能がよくなっていったのか
性能を突き詰めて美しくなったのかは定かではありませんが
確実に両方狙っていることだけは確か。

これまでホワイトは最新規格に取り付け可能なコンバージョンキットや
それそのものを長く使えるようなアイテムを多数出してきましたが
やはり十数年前から大きくデザインを変えずに、当時から完成されたものを
長く作り続けている
ところに注目したいですね。

フォントがちょっと変わったりはしたけど、
iPhoneのように最新が出て、常に追い求めなければいけない類のものではなく
(僕はガジェットも結構好きで最新が常に欲しいです。笑)
これでいい、これが良い。となる納得のタイムレスデザインなのです。

いつも言ってるけど、
たまに昔のWhiteとかPaulとか見るとしびれちゃうもんね。
あ、やっぱり長く使えるんだ!という証明と、
基本的に何も変わってない感じ。
そして、古き良きものへのリスペクトが自然と生まれ、
自分のクランクも20年後にこうなるんだ、と考えるとワクワクしかないと思う。

構成はMR30規格でBBはセラミックベアリングのものを。
クランクは同じくMR30のロードクランクに
TSRのナローワイド48Tをセット。
少し軽めに作ったのが今回のポイントで
最高速よりも加速感を大事にしています。

オーナー様は手間をかけることを惜しまない方でしたが
メンテナンスは基本フリーで構成されています。
その分、磨いたり、拭いたりという美観の部分を大切に、
自分でやる楽しみを作っておられました。

長寿命パーツばかりなので
消耗品以外僕が手を入れるところがありません。笑

ちゃんとした製品で
シルバーのナローワイドは今のところ
White Industriesが最有力なので
シルバーで、フロントシングルにしたい方は是非。

ちなみにアルマイトを別でかけなおして
シルバーを作り出すことも可能です。

艶かしいまでの液体感に真鍮のニブい輝き。

この直線構成、金属の塊なのに
どこか柔らかい感じとか、液体感感じますよね、好き。

裏の嵌合部も精度抜群、
チェーンリング自体の剛性もとても良い感じで
所有欲と走り、両方大満足であります。

ここにブラスのクランクキャップを。
ここはブラックや、アルマイトのレッドなど
結構いろんなカラーを選べるんですが
やはりここは真鍮で。

BBまでポリッシュで美しい。
自転車は右から見るのが定番ですが
左側も良いですよね。

MKSのシルバンツーリングネクスト。

やはりの。
ポリッシュやクロームとくれば
ここはやはりMKSでしょう。
驚異の回転性能にメンテナンスフリー。

磨く手間はあるかもしれないけど、
それがどうしたっていうんだい。
磨こうじゃないか、君が光り輝くまで。(!?)

ペダルのメンテナンスは大変だし、
一度ガタがくると歯止めが効かないので
安心の三ヶ島。最高です。

後ろ姿もセクシー。
ちなみにちょっとレアなシートクランプ使ってます。
今はもうないサイズのあれ。
たまたま発見したので
オールシルバーで、とお任せくださったオーナー様にサービス。

リアビュー。

リアからの眺めもかなり渋いなー。
やっぱりリムの迫力が効いてますね。
リム単体で見ると勇気の要るパーツですが
なんでもやったもん勝ちだね。

まだこのリムはストックがあるので是非。

改めてMinits Lite。

ミニベロタイヤの中でも丈夫さと軽さを兼ね備えたタイヤといえば
やはりLite。分かりやすく軽いです。
実は最近軽いチューブも発売されて、
これからのミニベロカスタムももっと盛り上がっていきそうで楽しみしかない。


RIDEAのブレーキにリアのみオフセットシューを取り付け
シングルスピード化も想定。
よりシンプルにしたくなったり、
生活が変わってシングルで十分となった場合でも
今回のような仕様なら何にでもなれます。

ロードエンドタイプ。

リアエンドはロードエンドを。
これはたまたま制作していた
ロードエンドバージョンのHorizontal 451を
RAWで塗り、隠し持っていたMサイズフレーム。

いまはショートエンドですが
ロードエンドで制作も可能です。

ちなみにSHIMANOロゴが入ったエンドは
EBSのチーフビルダーが所有していたデッドストック。

カンパエンドなどはマニアもいるし、結構状態の良いものが
お金を出せば購入可能ですが
当時もののSHIMANOエンドはなかなかありません。笑

あえてオーナー様には説明せずに今公開していますが
たまにはこのSHIMANOロゴを愛でてやってください。笑

RDはMicro Shiftを。

シルバーパーツが絶滅したかに思えたRD界も
「俺のことはいいから行け!…なに、あとで追いつくさ!」
と一人殿を務めるのはRD-47。

このRDは10Sですが
10Sで使わなかったりもするくらい僕たちは多様しております。笑
が、残念ながらこのRDも予約完売。
次回は夏以降となります。

やはりシルバーの需要はあって、
戦闘能力よりもルックスがクラシカルなこいつがモテモテです。

実際悪くない。
そもそもノンインデックスで動かしたりしているので
完璧な変速なんてものはなく、
やっぱり見てニンマリ、走ってしっかり、で十分ですよね。

そりゃDuraAceがあれば、ですけど、
レーズに出るわけではないし。
変速機としてしっかりこいつは仕事します。

リアもバレットライト。

前と同じくリアにもセット。
一体感もあるし、CNC感満載ですっきり、高級感も漂う。

光量がめちゃくちゃあるわけではないけど、
やっぱり大人ならしっかりライトは装備。
たまにライトつけるのダサいみたいな空気あるけど
車だったらありえないでしょ。
夜にヘッドもテールもついてない車
後ろからきてたらヤバイやつきた!
ってなるもんね。

自転車もちゃんと車両なので
ルールの中でかっこいいカスタム目指しましょ!

リアハブももちろんWhite Industriesで。

リアハブもホワイトのT11を。

左右異形フランジ、ガッチリオフセットで
組むのは少し手間を要するけど、組み上がったあとは
無理なテンションもかからず、ミニベロに優しいハブだなと感じます。

ミニベロは結構なハイテンションでホイールが組まれているのですが
その力の均衡を崩さないこの考え方はやはり美学を感じます。

もちろんスポークが長い大径車だとなんの問題もなくカチッと組めますが
ホイール組みが大前提となる
ミニベロにこういう選択肢があることに喜びを感じますね。

EBS京都のホイールは韋駄天以外ほとんどが手組みですが
そうそう交換しない、おそらく一生もののハブは
とても楽しい自転車生活を約束してくれるでしょう。

ちなみにラチェット部分などにはチタンが使われており、
かなり軽やかな走行音です。

リアキャリアOK。タウンユースパニアがおすすめ。

Horizontal 451はリアキャリアももちろんOK。
最近だとやっぱりグロッサリー系バッグを取り付けて
気軽に放り込める買い物カバンなスタイルが人気ですね。

が、リアキャリアや
フロントキャリアもすでに完全枯渇しており、
ものによっては2022年です。
そのころどんな状況になっているかわからないけど、
決めた方から予約しておいた方が良いです。

NITTOさんとか多分もう本気で
フル稼働しても追いつかないくらいのオーダーが入ってると思う。

長く使う、丈夫なキャリアを使うなら
外せない選択肢だと思うので
楽しみに待つとしよう。。

僕たちのハンドルシリーズもオーダーしているので
こちらも予約受付中です。

今回はここまで。
シルバーがばちばち街に映える一台でしたね〜。
軽めのギアで、思いの外スポーティに走るので
かなり楽しめる一台だと思います。

ベースの回転部はほんと長持ちする丈夫なパーツばかりなので
がっちり走りの仕様でも、街乗りメインでも
10年、20年と使っていくにはとても良い選択肢だと思います。


今回は奇跡的にストックありのパーツばかりで
かなりのスピード納車。
僕も予想してなくてこれは偶然でしたね。




パーツがほんとどんどん手に入らなくなってきてるので
パーツでお悩みの方も決定したものから集めていくべきだと思います。

と、同時に価格も高騰してきてるので
もしかしたら大幅な値上げもありえますし、
ものによっては転売っていう最悪のケースも出てきてます。。

現在は特にMTB/グラベル系のパーツが厳しいね。
ちなみにこの前の試乗車ATBのお得なセットは完売となりました。
クランクセットはワンセットだけあるので
揃い次第スタンダードモデルとして
店頭販売車として出す…かもです。

Horizontal 451も店頭販売車を最近一台増やしたので
ハマった方は是非。

RAWにブラックパーツ、フロントシングルロードセットです。
これはテストした結果良い感じだったので
これこれ!ってなる方多いかもです。

来週はまだ何を紹介するか決めていないのですが
それも紹介させていただければと思います。

ではでは。。。

MASN

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • […] 4月は「磨こうぜ!」ともうひとつ。たぶんそろそろ僕の大好きなダイナモライトがそれなりの数入荷すると思うのでダイナモライトにアップデートしよう的なお得なキャンペーンも考えております。ダイナモの試乗車もあるので夜に一度乗りに来てもらってもOKです。それではまた次週。ではでは。。。後編はこちら。 […]

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