2024 Frame making now Online Store

便利、とおしゃれ、の両立を目指す。そしてしっかり長く使えるLEAF451。前編。

いやー、12月も言ってる間に半ば。
2021年も終わりですねえ。

今年はどうだったでしょうか。

EBS問わず、今年自転車を買おう!
と考えた方はかなり苦労したと思います。

それで諦めた人もいると思うし、
色や形に妥協した人もいると思う。
必要に駆られて店舗に出向いたのなら、それは仕方がないです。

僕を含めた世界中のバイクアッセンブラーが
限られた原材料、限られた製作数の中で
需要を予測だて、自分たちの手元に置いておくんだけど、
トレンドや自分たちに絶対に必要なもの、はもちろんプロなので大丈夫ですが
全員が読み外すくらいの数のオーダーがきたことは言うまでもない。

それはとてもありがたかったし、製作待ちが今も続くのは
本当に感謝だけど、かなり心苦しかったですね。

僕は全く別のブランド、
Fujiだったり、Raleighだったりと
超有名ブランドも日常的に触ることができる環境にあり、
ハンドメイドばっかり触るわけじゃないので良いバランスだと自分で思ってるのですが、
大手メーカーさんはやっぱり僕が年間で受けさせていただく量の何倍も作ってるから
「変速機がない!」とかが普通にあって、それは今も続く。

同じ年式、車種で、ここからここまではこの変速機、
ここからはこの変速機、では出せないので
そもそも出さない、というのが現状です。
(色々複合的な理由はあるが)

大手の大体の次回納期だと、2022年8月。
きっぱり判断してハイエンドを製作しなかったブランドもあったし、
納期の早いものから重点的に置いていくところもあった。

これは世界情勢で大いに前後あるし、もう操作できないので
今他社ブランドオーダーしている方は気長に待ちましょう。

次に値上げ。
毎日どこかの部品が値上がりしている恐怖の状況ですが、
僕の体感で、2020→2021で自転車一台あたりで大手さんでも
1万円近く値上がりした印象です。

EBSも今年は値上げをしました。
と、同時に新規格へアップグレードもしました。

来年は、もう少し値上げ、あると思います。
塗料も値上げが始まってるので、時間の問題だと思う。

で、「安いうちに買おう!」(もちろん大事だが)と言うわけではなく、
その自転車でなんでもある程度実現可能な状態にしておいて、
それを10年、20年乗れば明らかにお得です、と言うことです。

2011年くらいに買ったカーボンのロードがあるんですが、
当時の105、フルクラムのホイールで238,000円。
多分、新型に移行はしてるとしても同じ仕様で組んで
35万円は普通にいくと思う。

年間1万円づつ購入代金が上がっていくとしたら、
と考えることもあるけど、
やっぱりこの10年は価格では語れない体験がある。
これをなんか言語化してまとめようと思ったけど
まとまんねーよ!!笑


さて、今週の紹介はですね。。(!?)

前述のおはなしとは全く関係ありません。
ただ、年末で振り返って、
これが一番カオスだった、最後の年であれ…!!

って思っただけです。笑
楽しいなら良いけど、この状況、決して楽しくはないもんね。
ただ、痛みを背負ってまた当たり前の楽しさに気づけたなら
少しはポジティブでいられるのかな。

そんでそんで、今週のオーナーズバイクチェックは、
お母さんの自転車。
ママチャリ、って言葉があるけど、
このワード、安く使われすぎだよね。

売るためにわざわざ作ったジャンルではないはずなのに、
なんか使い捨ての自転車みたいになってるのが悲しい。
もちろん、このページ掘ってきてくれた方はまずそんなことしないだろうけど。

これは僕なりの解釈なEBS的女子チャリ。
そして、今回はお母さんとしてはチャイルドシートが外れた後の、
自分だけで乗る自転車としてお選びいただきました。
だから、ママでもあるけど子どもを乗せるための自転車ではありません。

そのかわり、どんどん体力爆伸びしていく子どもたちに負けない
電動ではない走りの軽さ、余裕で楽しめるスポーツ性、
変に手がかからないメンテナンスフリーな部分に気をつけました。

そんじゃ、今週のご紹介は…


Engineerd Bike Service(EBS)
LEAF 451

はい、かわいい。
ゴールドとベージュの中間みたいな
それだけじゃ何色か表現できない調色に
さらにパールを乗せたとても高級感のあるカラー。

もし、車の表面積でやったらかなり派手なカラー。
かなり車高の低い車に似合いそう。
でも、自転車って丸パイプなので
これは派手なんじゃ。。って思ってても良い仕上がりになります。

このバイクはまさにそれで、
お店でドレスを見たらめちゃくちゃ派手に見えたドレスが
着てみるとめちゃくちゃ肌に馴染んでめちゃくちゃ華やか!みたいな。
僕は残念ながらドレスを着ませんが着れるなら着たいので
こういう感じ自転車で表現してくださるのとても嬉しいです。

構成としては
使いやすい、直感的な変速が可能なサムシフター仕様。
ダイナモライトがついてて充電とか、ON,OFFとかいらない。
シルバーパーツ構成で高級感のあるクラシカルスタイル。
バスケットは使いやすいアメリカ37規格で。

使いやすいということを高次元で実現して、
スポーツの要素もしっかり取り入れた楽しいミニベロですね。

フロントビュー。

今回はフロントに機能を持たせています。
シンプルなバスケットマウントが◎。

少し長めにとったステムでよりアップライトなポジションを実現し、
家族で走る時も視界良好、サイクリング時の景色も楽しめます。

ハンドルまわり。

ハンドルバーはシンプルなプロムナードバー。
ちょうど良さが半端なくて、完全に名作です。
が、今は完売。次回納期未定。
僕はプロムナード好きなので
クルーザー系も合わせていろいろストックしてますが、
お好み選んでいただければと思います。

この絶妙な曲がり。
ハンドルはすぐに交換可能なので、
色々試してみるのもありですね。

BROOKSレザーグリップ。

安定感抜群かつ間違いのない革グリップ。
BROOKSも現在全世界で受注を停止しており、
今僕たちがストックしているものがなくなれば一旦終了です。
なくなる前に再開して欲しいけど、
コロナ、人手不足、後継者不足、原材料不足など
かなり複合的な理由で停止しているのでなかなか厳しいですね。

というか、後継者不足。
BROOKS Japanとか設立してくれないかな?
僕が学びたいわ。
絶対たくさんいるでしょ、革サドル作ってこれからを見ていきたいやつ。

もしかしたら、「動物の革を部品にするなんて!」と
禁止になったりする可能性は十分にあって、
「ワシが若い頃は牛の革のサドルが最高だったんじゃ」という
世の中になるかもしれないので
今のうちに革サドルは体験しておいて損はないはず。

ちなみにBROOKSは当然そこの意識は高く、
無駄に殺生したりせず、しっかりと地球の、生き物のことを考えてやってます。
ぷらす、オーガニックコットンなどのサドルも評価されてるので
そのあたりは日本より断然進んでますね。

僕は本気のレザージャケットとか
一生ものだと思うから、着たいし好きだけど、
このあたりも考え方が変わってゆくかもしれませんね。
絶対に無駄にしない、持続可能で、ものを大切にする世の中の中で
自転車が作れれば最高だなと思います。

Velo ORANGEのVブレーキレバー。

VOのレバーはとても細身で華奢なイメージ。
でも、タッチしっかりしてて良いんですよね。
カンチ用のOEMも出てるんですが、
そっちも良いのでブレーキタイプに合わせてどうぞ。

ちなみにCNCマシニングでとても軽量です。

8速インデックスサムシフター。

EBSやGrownでとても人気な
8Sサムシフター。
現行のラピッドシフトやトリガーに比べて
明らかに簡素な作りで実際レトロだけど、
このシンプルな魅力を無視できない気持ちはとてもわかる。

僕が乗ってるATB(VOKKA)もこのタイプで、
正直山を走るには向いてない!と言われるけど、
全くそんなことない。

鉛筆かシャーペンかの違いみたいなもんで、
ある程度遊びがあって現行機のようなパチパチ感はないけど、
温かみがあるイメージです。笑

でも、フリクションシフター(無段階調整)のような癖のない
インデックスシフター(段階調整)のものなので
簡単に操作ができます。

ちなみにワイヤーはNISSENのものを。
細かいところですが、アウターキャップもNISSENです。
アルミの高精度キャップは見た目にも美しく、
使っていてとても気持ちが良いです。

ヘッドセットはTANGEを。

今回採用しているのは
Super Polish。ばっちり磨きの入った綺麗なヘッド。

交換パーツも個別に出ていて長く使えます。

ステムは少し長めに撮った180mm。
このくらいがミニベロには合わせやすいですね。
クイルステムは工具さえあればこの高さは簡単に変えれるので
低く設定しても楽しめるようにしています。

SPのダイナモハブ。

回転数の多い小径車専用のハブ。
この中には電力を発生させる装置が入ってるんですが
機密性も高く、またハブとしての回転性能も文句なく、とても調子良いです。

で、ここから配線を引いてライトに繋げるんだけど。。

ダイナモコードガイド。

もちろん用意しています。
本来、ここを通すにはぐるぐる巻きにするか
ナイロンタイを使って裏留めするなどしますが
見た目にあんまり良くないと言うこともあり、しっかりと通せるガイドを溶接。
これは製作段階に言っておいていただければスムーズです。

というのも、導入時のガイドを後付けすると
塗装がやり直しになるからです。

ちなみにもちろんハンドメイドですので内装化も可能なんですが
内装化は何かあった時の対処がとても面倒だと言うことをお伺いしており
それの代案がこちらです。
オーナー様のご意見や僕がぼんやり抱えてた部分が明瞭になっていく。
これは僕の喜びの一つですね。

ちなみに、なにが面倒かと言うと
内装化してしまうと他のショップ様にやってもらいにくいということです。

確かにもう一度通すの苦労するし、
通すだけなのにこの工賃!?ってなる
(仮に時間工賃で行くと慣れてなかったら1時間以上かかるのでまあかかります。)
可能性もわかるので
視覚的にもわかりやすくて整備もしやすい、でも見た目すっきりな
このやり方が一番ハマってます。

実際、ダイナモライトはとても便利なので
その工程やメンテナンス性を一気に解決できたこの方法はかなり気に入ってますね。

WALD 37Basket×NITTO M-18ラック。

かなりシンプルな取り付け方法なこの組み合わせ。

ラックやバスケットレッグって、
ミニベロだと大体軸の部分の取り付け部に締結され、
それが普通なんですが
足自体が目立って「カゴつけてます!」が嫌だ、ってこともある。
そんな時は
しっかりフォーク中腹に取り付け穴を用意し、
ばっちりドンピシャで取り付けられるようにしています。

IQ-XSダイナモライト。

高級感のあるボディなのにリーズナブル、
そして高輝度であること。
このIQ-Xシリーズはそれを全て満たしており、
そのSサイズバージョンがこちら。

NITTOのライトマウントとの相性も良いですし、
しっかり光量があるので安心して夜も走れます。
デイライト機能もあるので安全運転に一役買います。
バッテリーライトだとまず昼間消費しようなんて思わないもんね。

このらいとはさっきのハブから電力を供給してもらっていて、
軽い走りでかなり明るく光り、充電に対する電気代は
自分の足で稼ぐことになります。

正直、メリットがかなり大きいのでかなりおすすめです。
ハブ、ライトと初期投資はかかりますが、
一度使うとやまられませんよ。

ハンドルスプリング台座&スプリング。

この下についているバネは
ハンドルが振られすぎないようにするためのもの。

重い荷物を載せた時はもちろん、駐輪時に
ハンドルが倒れてそのまま車体も倒れる、、なんてことがない
とても便利なものです。

いってもテンションのそこまで強くないバネなので
運転に支障はないし、あまり無理に引っ張ると切れたりもしますが
それはむしろ切れてくれた、方が安全だったりしますね。

このスプリングはダウンチューブに後付けすれば
EBS問わずどんな車種にも取り付け可能ですが
もうめちゃくちゃ「後付け感」でます。

それを、適正な位置に穴を開け、
すっきり見せるこのスプリングカスタムは
バスケットなどを取り付け予定であれば
とってもおすすめなカスタムです。

うーん、魅力たっぷりですねー!
ハンドメイドや、オーダーと聞くと
レースだったり、そうした機材を連想しがちですが、
むしろ街乗りほど環境的に悪いものはないかもしれない。

いろんな路面、狭い道、雑な駐輪場。
大切にしたいからこそ、長持ちするフレームを選びたいですね。

来週はサイドビューからのリアビューを。
いよいよデッドストックとなりそうなパーツも入ってて
よりクラシカルな印象を持っていただけると思います。

ではでは。。。

MASN

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