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マルチユースなミニベロ、どう作る?EBS Horizontal451!後編。

外があったけえ。
外でブログ書けんじゃね?
ゆったりした空気の中、始まっております、
自転車スーパーハイシーズン。

やっぱ、暖かくなってきたら乗りたいよね。
ざっくり、ふかふかのお山ズルズル下りたいし、
(ズルズル、という表現が僕には一番合います。笑)
広島ルートからしまなみも行きたい。
久しぶりに丹後半島もぐるっと回りたいし、
美味いピッツアも食いたい。

僕はライドの基点にピザ入れがちです、ピザライド。
ある程度料理できるんですが、ピザは僕にとって非日常。
状態見て量決めて、丁寧に捏ねて、綺麗にひろげて
高音でガッと焼いて、、という生地面ですでに非日常だし、
その後のソース、新鮮なチーズ、、全部、家じゃ実現しない。

そんなものを日々、食いたい時に用意してくれてるピッツェリアが好きです。

僕たちの自転車も、
京都でクロモリパイプから一本一本溶接して作るわけですが、
ハンドメイドの自転車を自分で決めて買う、っていう体験自体が非日常だと思う。
でも、自転車ってハレかケかで言えばめちゃくちゃケだし、
毎日ガンガン使ってなんぼだと思う。

これ、ピザにも同じようなことが言えて、
作業や仕込み、空間は非日常(日本に住んでる僕は、ですが)
なのに、食べ物自体はめちゃくちゃ認識されてて愛されてて、
完全に日常に根差してる。

何が言いたいか、っていうと
その両方、体験しにきてくれたら嬉しい、っつーのと、
「イタリアすげえ」これですね。(どういうことや)

イタリアは自転車も盛んなので、
僕も日常的に洒落たバイク乗って、
ピザを日常に落とし込みたいっすね。

いつか、またみんなでライドできれば。
ピザライドなんてもう3年くらいやってないよね!
この渦中、過ぎれば是非。
理由つけてピザ爆食いしましょう!

さて、今週は後編、
毎週お送りしているオーナーズバイクチェックのお時間。
現在はHorizontal 451、EBSの中でもかなりマルチユースな
なんにでもなれるミニベロをご紹介しています。

EBS京都は単一ブランドのお店、専門店なので
車種だけで見るとかなり少ない。
その中で、かなりの数作ってても同じものを作ることはない。

ベースとして、例えばミニベロロード、ってなったら
形として基本があるから似てくるけど、
やっぱ作っていく、話していくうちに
その人の生き様が出る。
色へのこだわり、パーツへの想い、お任せいただける信頼。
そこからもっと言えば
その時のトレンドや、新しい考え方などが加味されていくので
むしろ同じもの作る方が難しい。

だからこそとても面白い。
住んでる場所も、年齢も、筋力も。
服装も、髪型も、仕事も、趣味も何から何まで違う。
同じ自転車で良いわけないのは明白で。

スペック的なことはもちろん用途に合わせますが、
やはりここにきても一番大切なことは
「気に入ってるかどうか」ということですね。

好きな色、好きな仕様で街に出られるのはかなり気持ち良いです。
その気持ちよさの連鎖が結果的に成したいことへの一因になれば最高。

こだわりがない、って方も、カラーさけでも良いので決めてみてください。
EBSのなかでご用意できる純正カラーもあります。
「長く、良いものを使いたい」ってところは同じですので
お気軽に仕様、値段感などはご相談ください。
どうしても無理な場合は無理って言います。笑



そんじゃ、今週のご紹介は…

Engineerd Bike Service
Horizontal 451

先週に引き続きこの子を、EBSからはHorizontal 451、のMサイズ。
やはり良いインダストリアル×エレガント。
交わるはずないワードなのにうまくいく。
鉄火場に咲いた一輪の花(ちがうか)

スピード感のあるコギ味なので
そのあたりも楽しんでもらえれば。

本日はサイドからリアにかけてご紹介しますね。

サイドビュー。

グレーのような車体そのものの持つカラーは後述しますがRAWカラー。
それをマットに仕上げてより無骨な空気感を。

パーツはブラックを交えたシルバー構成で高級感のある仕上がり、、だけじゃない、
好みのネイビーをワンポイントで入れてもらうヘッドセットでグッとカスタム感。

フレームカラーはRAW。

今回のフレームカラーは、

カタカナで言うならば
「パーカライジングマットロウ」。
三つの製作仕上げから成り立つ用語で
・パーカライジング…防錆処理
・マット…艶消し
・ロウ…素地そのまま
というやつです。

素地そのまま、色を全面に吹く形では無く、
最後に艶消し塗装する時の透明の塗料(クリアー)のみで基本構成。
パーカライジングというのはクロモリ自転車に最も適した
防錆処理方法で、基本、EBSの自転車にはまずこれが入ります。

じゃあ、RAWって塗ってないんじゃん!
そんじゃ安いんじゃ…と思うこともあるかも…

でも、この仕上げは単色で塗るより高いです。
工房で行う磨きの工程で、かなりびっしり磨くんですが、
磨きすぎるとこの感じにならない。

パーカー処理は一度反応させると後戻りできないので
その時の磨いた表情になります。
そもそも同じものに絶対ならないですが、
程よく黒さが出るようにバランス取ってます。

もし、サンドブラストとかで
ばしゃーっとやって終わりなら価格も下げれるかもだけど、
今この感じだから良いあらっぽさの残るRAWが最高。

なんというか、手で削った鉛筆のような感じ..かな。

革サドル界の王者 BROOKS B17スタンダード。

もう、チャンピオンスタンダードって書いてあるもんね。
これ刻印できるのは世界広しといえどBROOKSだけでしょ。

このバイクの製作当時は
このB17のスタンダードだけ
完全に完売、受注も停止、次は未定、値上がりもします!
ってのが確定していた中、
スペシャル、ってモデルがあるよ、とご紹介した上で
スタンダードを選んでいただいたこだわりサドル。

ほぼサドル待ちみたいな状態で少し期間いただいてましたが
入れてみるとこれでよかったと思えますね。

SPとの違いは
鋲の素材感やレールの仕上げ、カットの有無ですが、
装飾をあえて入れないのが
このバイクの無骨さとマリアージュする要因だったのかも。

正直、シンプルなアイテムなので
みる人が見ればどっちも同じに見える。
でも、見られるためじゃなく、自分が座るために、
「なぜスタンダードを選んだのか」を知る唯一のオーナーであるという
外に出して遊べる最強のじこまん大人アイテムだから。
人は関係ない。

サドルバッグもBROOKSで。

BROOKSのサドルバッグループにバチバチはまる
一番小さい革サドルバッグ。
これに何を入れるか?
はよく議論されますが、
最近はABUSのBordo Liteの短いの入れるために導入される方が多いですね。

実際は何入れんだ?
ってのは工具一択なんですが、はいりゃなんでも。

携帯工具が進化しまくる前のお話。
今より多分、タイヤの質や路面状況も良くなく、
一回のライドで降りてメンテする、
ってことは日常茶飯事だったかもしれない日々。

いまや工具なしで100、200キロくらいは走ってこれるし、
だいたいどこかで直せたりするから
こうしたバッグは必要ないこともあるかも。
実際、僕はパンクも滅多にしないです。

そんな中、重くはしたくない。
限られた容量に何を詰めてライドする?
を問われているかのようなバッグの名前は「チャレンジ」。
低レベルクリアのような縛りが逆にかきたてますね。

今、本当に携帯工具すごくて、
何十グラムで14個くらい機能ついてる。
油圧のバルブ締めとかもついてる。

実際、MTBだと「なんでやねん!」みたいなコケ方しちゃうし、
走らないところ走るもんだからタイヤガッツリ切れちゃったりもしますからね。
応急処置は必要です。

では、100キロまでの中距離ライドをこなす、
普段は街乗りのミニベロに必要な装備ってなんだ?

となると、
・タイヤレバー
・替えチューブ(修理キット)
・4、5、6、+くらいの簡易的な工具
・携帯ポンプ

これくらいあればまずOK。
ギリ、このチャレンジにも入ると思われ。
ポンプは別に持たせても良いでしょう。

チェーン切りは?15ミリは?とか色々欲しくなるものはあるけど、
とりあえず無くてOK。
車種によって必要なものは変わるし、
言い出したら全部持っていってれば安心なわけですが、
結局重いです。

チェーンが切れる、もしくは
動きが悪くなって自走不可なんて状況に陥ったら
僕なら即帰宅です。笑

もちろん直せるけど、オンロード走ってて
突発でそれが起きるようなレアケースが起きてくる日は
ロクなことないです。
そんな経験ないけど、いざライド!ってなってそんなことが起きたら
普段のメンテ不足とぶった切って帰りますね。
そのくらい今のチェーンって丈夫です。

替えチューブもリペアキットがあれば良いけど、
外でなんか起きたら基本は新品交換。
真夏の炎天下で汗だくで判断も鈍るし、
せっかく修理してすぐにパンクしたらマジでショックだから。笑
今完璧を求めるのでは無く、
その場を凌いで次の街まで保たせることが目的です。

もちろん、家に帰ってから穴を確認して、
どの辺にダメージ喰らってるか見て、
自宅で直してみると良きです。

何にもないのが一番だけど、
一応、ね。

EBSのオーナー様限定ですが、
自分の車体にはどんな工具が良いのか?
や、
良い工具ないの?渋いやつ!
などご相談いつでもしてください。

基本構成は全てオーナー様別にある程度把握してますので
これもっといた方が良い、とかお話しできるかと思います。
あとは、携帯工具だけが携帯性に優れてるわけじゃない、とかね。

超レアラインガード。

出ましたURラインガード。
EBSが昔、ほんのちょっとだけ作ったやつ。
もちろんもうデッドストックです。
少数のチームで少数のラインガードや
スペーサー作りはめちゃくちゃコストがかかって
販売するにしても今の時代にもうマッチしない。

その、最後のやつ。
まじで、よくこの記事見てくれてましたね!
って感じで。

同じ感じのは作れるけど、
ワンオフみたいになっちゃうので
そのあたりご相談ください。

クランクはSuginoのRD4。
ここに黒を合わせるのが良いよね。

MKSからはストリームネクストのBK。

ブレが大きくてすみません。。
このペダルはとても回転性能が良いのですが、

「完全メンテナンスフリー」を謳う長寿命ペダル。
シルバンストリーム、という名前自体は昔からあり、
・踏み面小さめ(コンバース、Vans系ならハマる)
・両面ラットトラップ、踏みやすい
・ストリートピストからクラシックまで合うフレキシブルさ
というみんなに嬉しい装備を兼ね備えた上で
「プライム」などの上級グレード設定の中で
いまのところ最上位となる「ネクスト」設定。



ネクストシリーズは
・トリプルシールドベアリング
・クロームorマットブラック仕様
・完全メンテナンスフリー
という精度、質感などをあげた結果、
最強のペダルになりましたよ、という。

ネクスト以外はじゃあペダルじゃないのか、
というとそうでもなくて、好きなの使ってOKだし、
僕も靴が大きいので別のもの使ってます。

でも、その形でネクスト出たら即買うと思う。
それくらい間違いない。

ちなみに、見えにくいけどWガードです。
贅沢に2枚使い。
Wガードのクランクやチェーンリングって
完成車の純正に多くて、プラスチックだったりすることもあって
質感はあんま良くない。

でも、巻き込みにくい、チェーン落ちしないなど
シンプルに便利だよね、じゃあここに高級感でりゃイケてんじゃね?
っていう結果がこれ。

実際、まずチェーン落ちしないと思います。
ルックスとしては少し派手で塊感があるけど、
これこそがこのバイクのポイントだと思いますね。

クラシックすぎない、工業的すぎないなどの
足し引きにさらに奥行きまで加わってるので
しっかり実用性のあるものを自然にインストールできる。
でも、気を抜いたらすぐに安っぽくなるところは
きちっと押さえてある感じ。

まさに大人自転車といった感じで最高。
Horizontal 451でこれを表現していただくのもまた最高ですね。

センタースタンド台座にはシングルレッグを。

もちろんセンタースタンド台座標準装備。
ミニベロは基本、この位置にはかなり余裕があるので
アイデア次第でなにかしら一捻り可能です。
結構攻めたトラック系のバイクだと
クランク的にOUTだったりもするけど、
だいたいOK。
無理でもうまくやれますので。

今回はシングルレッグを。
シンプルな自転車にスタンドは必要ない、って考え方もあるけど、
道具として、ガンガン使った上で大切にしていくならあっても良いかも。

センタースタンドはそこまで悪目立ちしないし、
(まあ、もちろん重量は増えますが)
価格的にも優しいので必要になってきたらすぐに取り付けOKです。

RDはマイクロシフト。

いよいよ希少化してきてレッドリスト入りした
クラシックなシルバーRD。
今使ってる方はかなりそれ自体がレアになってくるので
大切に使ってやってください。笑

完全に粉砕されるまでは使えると思います。
シャドーでもないし、コンパチとはいえ10Sだし、
現行のものと比べると性能面では劣ります。
が、やはりここに銀を差したい方は多く、
これからまた何かしら復活することを期待します。

ほんと、あと少しだけある
(バックオーダー入れてるけど、もうそれは未定、来ないかも。笑)

僕にこだわり、ってのはあんまりなくって、
オーダーしてくださるオーナー様のタイミングで
できるだけ最新情報を仕入れておいて、常にアップデートし続けるくらい。
あと、もしそれをこだわり、というならば
「現行パーツで構成すること」です。

今、何らかの渦中であるから、は関係がなく、
すでに生産終了しているもの、すでに古いものを使うのは
修理状況など全く安定しないので採用は基本しません。

でも、今、できる限り手に入りやすいもので
ビンテージ感を出したりすることはできるし、
それができる環境を整えたりすることが大切だと思ってます。

ちなみに、今回のRDは10Speedなんだけど、
リア8Speedで制限して運用。
これはできるだけ扱いやすくする意図と、
シフターの将来的な手に入りやすさを考慮しています。

リアキャリアはNITTO×Sim WorksのOn the Road Rack。

このラックのすごいとこは、ユニバーサルな作りなのに
そう見せないところ。

EBSでもラック製作は行っていて、
その場合、その車種そのサイズで合わせて作るので
当然ドンピシャ、可動部もないので丈夫で軽いです。
それは当たり前のことですよね。

手作業ながらあるていど大量製作で、いろんな車種に合わせようと思うと
まず横、縦に伸びる機構が必要。
それを「なんにでもハマります!」という作りにしちゃうと
(ああ、、そりゃ、取り付けれるだろうね)という
かなりガチャガチャと多関節なラックになってしまい、あまり見た目よくないです。

でも、このラックは下のボルトの上下、
横のNITTOらしいダルマ軸でそれを限りなく見せずにクリアしてる。

なにがあれって、ミニベロにも取り付けられる可能性が高いこと。
ミニベロはミニベロ用のリアラックが
少しだけ別ブランドからラインナップされてるけど、
あくまで荷物を載せる用途だけで、
すっきり取り付けれるわけじゃないし、
パニアバッグもあまり想定されてない感じ。



僕は、ミニベロはミニベロと分けてあまり考えておらず、
使えるものはなんでも使う。
マニアックで、多少ノウハウが必要なジャンルなのは承知ですが、
やっぱそこで諦めたくないし、
決まれば最高にかわいいのできるって知ってるから。

このラックはそれを想定してるかはわかりませんが、
ブレーキキャリパーとのクリアランスさえ保てれば
めちゃくちゃ良いハマり方します。

天板とサイドバーもしっかりしていて、
かつクローム仕上げの高級感もある、間違いないラックのひとつです。

リアももちろん韋駄天で。(見えないけど。笑)

リアホイールも韋駄天クラシックで。
リアは軽さを出す左右別の組み方がされていますが、
しっかりバランスもとられていて良きです。
手組みの時はこの組み方しないけど、
やっぱわかりやすく軽くなりますね。

ラチェットは軽めで上品。
使っていくと少しレーシーな音に変化します。

完組ホイールの中でも随一の速さで修理などの対応してくれますので
かなりユーザーフレンドリーというか、
工業製品としての姿勢が推せます。笑

物ってやっぱり壊れるし、
不良品もある。
工業製品ならそれは仕方がないし、完璧なんてないけど、
スポークデータも公開されてるし、もし一本二本折れても
パッと対応できるスタイルが僕は好きです。

うーむ、ナイスバイクでしたね〜!
これからの使い方が気になる一台。
パニアバッグでワンデーツーリングも楽しそうだし、
グロッサリー系でお買い物に寄せても絶対便利。

Horizontal 451は製作完了しており、
今年間でも最もストックが揃ってる時期なので
組み付けのご検討にはとても良い時期です。

これがラス1、とかだとめちゃくちゃ急かしちゃう感じになっちゃうので
まずはフレーム絶対押さえてください!みたいな感じなっちゃうけど、
今だったら少しだけゆったりしてます(多分)。

これから桜、G.Wとなると
流石にオーダーも爆裂してくるので、
是非、春前のこの機会にオーダーくださいませ。

ではでは。。

EBS/MASN

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