クランカーバーでオールドMTBをグッと表現。
京都、一旦春、きてます。笑
最高気温24度の日とかあるんだが?半袖なんだが?
僕は寒いより暑い方が好きなんで楽しくなってまいりました。笑
今年は一台自転車も組むし早くどこか行きたいですね。
先週はサイクルモード大阪にも行ったんですが、皆様の熱量、最新バイクにテンションが上がり、色々乗りまくってきたので改めてクロモリバイク、クロモリフレーム、なによりハンドメイドバイクに何かしら落とし込みたいところです。
ちなみに、会場はE-bike、グラベルロード優勢でしたね。メーカーのやる気を感じました。
今週のご紹介はEBS KYOTOでもよくやらせていただく
「現行規格でオールドMTBのような空気感」を表現するスタイリング。
EBS KYOTOの4Styleの中ではクランカーとアメリカンなビンテージをかけたようなスタイルです。
オールドMTB、もちろん大好き。データがなかった時代、
今見ると速いとか軽いとか効率とかを無視した構造が可能だったどの国にも自転車にお金をかけることができた時代。
とにかく海外の形に合わせたトップ長めの構造や、エグめの前衛的スタイルまで色々あって夢がある。
でも、めちゃくちゃ流行ってたから、乗りまくられていただけに疲れてないフレームがないんだよね。みんなヤレてる。
逆にミントコンディションなんて出ようもんなら当時の10倍くらいの価格がついてるし、それはそれで「?」ってなる。
これはS13やEG6などにまともなシャーシが残ってないことと似ていますが、車は現行でそれを表現すると、安全性能的にもうその形を大人がルールを守って乗ることができない、もしくは財を尽くすしかないんですが、自転車は規格さえ合わせればより安全で、より丈夫なものができるんですよね。
そんな、オールドスクールなスタイルで昔のマウンテンバイク的なところを表現しよう、となった場合、EBS KYOTOではVOKKAをおすすめしています。
ってことで今週のご紹介はT様のVOKKA。
オールドマウンテンな空気感は出しつつ、しっかりと現代のクランカースタイルでばっちり決まってます。
今はまた違うスタイルで乗られているのですが、そっちはある理由によりお見せできません。笑
それでは、今週のご紹介は…
Engineered Bike Service/EBS VOKKA Klunker style

昔っぽいグラデーション塗装だけど、昔になかったっぽい色合い。
あの年代はもっとネオンでレトロアメリカなばちばちの配色が多かったけど、このくらい淡いのも最高ですね。
VOKKAはオールドMTBのテンションはもちろん持ち合わせていますが、懐古しているわけでなく、しっかり走りは今の剛性感、軽さで走ることができるので、オールド乗りたいけど重いんだよなー、って方にはぜひ体験して欲しいですね。
VOKKAの基本仕様。(2023/3時点)
フォーク仕様 | フレーム仕様 | 推奨仕様 |
---|---|---|
100mmエンド | 142mmエンド | クランカーハンドルでOLD MTBスタイル! |
ダブルアイレット | シングルアイレット | 太めタイヤででMTBドロップ! |
フォーク3穴 | センタースタンド台座あり | ラックフル装備のツーリング仕様。 |
フォーク中間糸巻き台座 | 1-1/8 O/Sヘッド | 安心感のある街乗り仕様。 |
15mmスルーアクスル |
現行のVOKKAの仕様はこんな感じ。
昔っぽいスタイルで、細身のクロモリのまま、スルーで、ディスクで、しっかり軽さもあるシンプルなやつ。
があったら面白いよね。ってところが詰まってます。多分、このページに辿り着いてしまった方々は少しはその気持ちのある方だと思うので、これからの10年、20年使える走破性の高いバイクで、サスなどが壊れる心配のないクロモリのフルリジッド、探していた方はぜひ、です。
フレームマテリアル | 内径変化(バテッド) | パイプ内径 |
---|---|---|
Kaisei 022 フルクロモリ | ダブルバテッド | 0.9mm-0.7mm-0.9mm |
VOKKAのフレームサイズ展開。
フレームサイズ | シートチューブ長 | 身長目安 |
---|---|---|
S size | 480mm | 153cmくらいから |
M size | 520mm | 165cmくらいから |
L size | 545.5mm | 170cmくらいから |
VOKKAは多くのフレームラインナップに当てはめると少し小さく感じるかも。
でも、このくらいの感じで乗って欲しい、ってのもあってあんまり身長にこだわらずざっくり乗って欲しいですね。
180cmくらいまでならLサイズでも飲み込めますが、XLサイズのご相談もお気軽にどうぞ。
フレーム価格 & コンプリート価格。(2023/3時点)
コンプリート設定 | 価格(税込) | 主な仕様 |
---|---|---|
Frame & Fork set | ¥132,000- | フレームとフォークのみ |
Basic Complete | ¥294,800- | クランカー系ハンドルの完成車。 |
VOKKAには完成車の設定があり、ベーシックながらすぐに楽しめるクランカースタイルで乗ることができます。
しっかり、軽く乗れるセットなのに完成車の時点でかなり渋い構成になっているのでまず乗りたい、という方はぜひ、です。
「VOKKA Basic complete bike / EBS ONLINE STORE」

このバイクの仕様表。
部位 | ブランド | パーツ |
---|---|---|
Frame | E.B.S | VOKKA |
Fork | E.B.S | VOKKA |
Handlebar | NITTO×EBS | EBS-40 Klunker bar |
Stem | PAUL | BOXCAR STEM |
Grips | Ergon | GE2 |
Shifter | Microshift | M11 |
Brake Levers | PAUL | Canti lever |
Head set | White Industires | EX EC34 |
F Brake | PAUL | Klamper |
R Brake | PAUL | Klamper |
Seat Post | GP | N/B |
Saddle | BROOKS | B17 |
Seat Pin | HITE RITE | With XT seat clamp |
Crank | White Industries | MR30 M30 |
Chainring | White Industries | TSR 34T |
Pedals | MKS | XC-3 |
Front Hub | SP | Dynamo |
Rear Hub | White Industries | CLD |
Rims | VELOCITY | Blunt 35 |
Spokes | DT Swiss | Champion 1.8mm |
Tire | WTB | Byway 47B |
RD | SHIMANO | RD-M4000-SGS |
cassette | SHIMANO | CS-M4000-51T |
Wire | NISSEN | Clear |
Chain | KMC | X11 |
フレームカラー。

フレームカラーはエメラルド系のグリーンとパールホワイトのグラデーション。
市販ではまずやらないカラーじゃないかな。
競輪のフレームにたまにこういうポップなやつがあるけど、バンクでは結構目立つんですよね。
このバイクはもちろん街に佇むバイクなんですが、かなり雰囲気ある。
京都でBAAWの写真を撮ると茶色の背景が圧倒的に多いんですが、そこにも映えるし、どこで切り取っても絵になるのでやはり稀有なフレームカラーも良い。
EBS KYOTOの店舗内はいろんな色をあえて置かず、思い立ったら改変ができるよう未塗装のものだったり、オーナー様の色の思案を邪魔しないグレーカラーなどが多いので、明るい色が入ると全然違った表情で僕たちもまた気付きがあります。
カラーバランスはオーナー様と一緒にOLD MTBの画像を見ながら決めました。笑
VOKKAを前から見る。

このホリゾンタル手前のギリッギリのスロープが昔っぽくて◎。
オールドMTBに振り切るならブラックのタイヤだったり、を使うべきなんでしょうが、これはあくまでオールドのバイブスを現代に持ち込んだもの。
しっかり自分の好きなパーツを入れながらも小技効くパーツたちが散りばめられていますね。
ルックスはオールド、走りは最新。
これ、VOKKAのキーワードです。
オールドMTBの空気感を出すクランカー系ハンドルはコーデの要。






基本的にオールシルバーで組まれており、さらにポリッシュパーツで高級感UP。
現在ではPAULの値上がりが半端ではなく、なかなかおすすめできるものではないんですが、今も最高のパーツであり、今の値段でもおすすめである一生物、と言えるものです。
ブレーキレバーって自転車に乗ってると必ず触れるので、ちゃんとしたものを選びたい。手に馴染むレバー、リーズナブルなものでもちゃんと存在するのでご相談ください。
あえてレトロな変速システムはマイクロシフトのもの。シマノのラピッドみたいなばちばち決まる変速ではないんですが、それがいい。メカ感も減るので、オールドMTBライクに組みたい方はぜひ、です。
ヘッドはホワイトで、スペーサーもホワイトのポリッシュを使用しています。ポリッシュのヘッドセットって少ないけどまだあるので、磨けばずっと綺麗なポリッシュアイテム、マイバイクにぜひご導入くださいね。
クラシカルなアイテムに整備性、安全性も抜群なMTBとして。







フロントの足回りは幅広めの35リムにしっかりボリュームを稼ぎながら転がりも良く、かつ軽さもあるWTBのBywayというタイヤを。すでに名作タイヤですが、やっぱいいですね。
ダイナモライト想定でダイナモハブを入れているんですが、納車当時、何にも手に入らなかったあれのあの頃、まずは乗っていただいた時の写真がこれです。
今はフェンダー、ラック、ライトとよりコミューターな仕様でそれはそれで渋いんですが、写真として収めれてないのでこれはまた、いつか。
ブレーキは機械式のディスクブレーキでは最高峰のPAULよりKLAMPERを。
明らかに硬く、精度抜群でセッティングのしやすさからメンテナンスのしやすさまで文句なし。こちらもポリッシュでご用意できており、多分一生使えると思う。
VOKKAを横から眺める。

何度も横から。
ちょっと撮った人間が悪くてはっきり描けてませんね。(僕)
改めて、自転車って撮るのほんと難しい。笑
サイドの主役はやはりクランクとサドルしたの手動ドロッパーポスト。
別に使いやすいわけではないけど、MTB黎明期にはこうしたアイデアでより良くしよう、という試みがたくさんで、だからこそ現代のドロッパーポストも、スルーアクスルも、ディスクの導入などMTBの進化は目覚ましかったわけです。
これも懐古懐古で昔=素晴らしい!となり続けると僕たち現代に生きてものつくりをしていく中で過去に勝てないのは大問題。良いものはしっかりと正統進化させ、行き着く先のレーシングな機能をどこまで街乗りや里山のトレイルライドに洒落た落とし込みをできるかが腕の見せ所、なのかな、と。
まさにオールドマウンテンバイク!なカラーリング。




この塗り分けはある超名作バイクのサンプリングなのですが、オールドMTB調べたり好きな方はもうピンとくるあの日本車です。
この感じで規格は最新、スタンド台座も、ラック台座もなんでもついてる。かなり使い勝手いいです。
ポリッシュパーツがくすんでいく様もまた良き。フロントシングルMTBで今っぽく。






現行のMTBはほぼ全てフロントシングルに切り替わったといっても過言では無いと思いますが、
それはオールドMTBでも同じで、古いフレームを使っていてもやはり今のナローワイドの考え方は強烈、街乗りだろうがトレイルライドだろうがかなり有用ですね。
逆にこうなってくるとカウンターでダブルの流れが来るんですが、変化球でトリプルやってる人とかもいて楽しい。
個人的にはダブルというか、FDのごちゃっと感も好きだし、実用的にもできるので、スタイルに合わせて、、ですが、エリアや使い方がある程度想定されているならばそれにあわせたフロントシングルをおすすめできますのでいつでもご相談ください。
ちなみにフレームのカスタムが必要にはなりますが、ロードダブルのVOKKAも製作可能です。
これはこれでめちゃくちゃグッと来るので、好きな方は。
ペダルはMKS、XC-3。
ブルーラグの別注というか復刻というか、なんですが、このペダルはめちゃくちゃ良い。
逆になんでカタログアウトしたのか?って謎もありますが、自転車の流行り廃りってそんな感じなんだろうな。
現代ではすぐに情報がキャッチできるし、過去もすぐに見られるので、ここから先は色褪せることなく進化していくのでしょう。
多分、スタイルがより昇華されたり、また掘り返されたりしてきて、ずっと回って流れていくんだと思う。
長く使える一台を持っていれば、その流行りに右往左往しないで済むので、自分なりの軸バイク、作りましょう!
サドルについているのはHITE-RITE。
これももうお馴染みのパーツとなりましたが、サドル裏のアクセントとして最高ですね。
ちなみにレバー解放でグッとサドルが跳ね上がるようになってます。
MTB神の一人でもあるあの人が開発したものの復刻、ですね。
このチャレンジが今のレースシーンやライディングではなくてはならないものになっていることそのものにグッときます。
VOKKAをリアから楽しむ。

うん、やはりクランカースタイルでのVOKKAはひとつの解ですね。
みんなに乗ってもらいたいスタイルのひとつです。
EBSオリジナルのクランカーバーは現在完売で、ご予約いただいた方からのご案内となり、フレームよりハンドルが少ないみたいな稀有な状況ですが、クランカーバーは結構種類があるのでものさえあればお好みのスタイルで製作可能です。
里山トレイルライドもオールドMTBスタイルで。







リアに関しても長く使えるアイテムたちで遊び倒せる仕様に。
ところどころブラックを入れているのですが、これが布石になって今はブラックのフェンダーが取り付けられています。
オールシルバー構成でもこうした色を使って遊ぶのはいいですね。
カラーパーツも似合う構成ですが、フレームカラーを主役にしていてナイスです。
VOKKAの製作状況。(2023/3/9時点)
2023年前期製作のVOKKAは完売、後期製作のVOKKAは夏頃から製作、秋頃〜冬あたりに納車を目指せる製作スケジュールのフレームが残り2本なので、今年乗りたい方はフレームをまずは押さえてくださいね。
現在のストック状況。
モデル | カラー | サイズ | 仕様 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
VOKKA | ブルーグレー | S | ベーシックコンプリート、クランカー仕様 | 試乗車 |
VOKKA | 漆 | M | ダイナモライト付きクランカースタイル | 試乗車 |
VOKKA | グロスブラック | M | ライザーバー仕様 | ¥450,000- |
VOKKAはサイズ別に試乗車がある状態で、常設展示なので基本いつでも試乗可能です。
グロスブラック仕様のVOKKAはホワイトのクランクが入っていたりとハイグレードで、
展示車仕様で乗り出しに少しお時間いただきますが相当お得な仕様です。
こちらはお問い合わせくださいませ。
製作前にすでに数が少なくなっているモデルですが、スタイルがハマれば本当におすすめなバイクです。

このバイクの製作秘話。
この渦中、最も厳しい時にオーダーいただいたフレームで、とても記憶に残っています。
何もかもが手に入らず、そもそも外に出るなみたいなレベルでしたがなんとか形にできた、、はず。
(マジで時間かかりました。笑)
海外メーカーと連絡が取れなくなったりして諦めていただいたパーツも何点かあり、申し訳なさしかないけど、これはこれで人生のスパイスかな、とも思うので色々あったバイクとして10年後くらいにイジってもらえれば最高です。
今はかなり形が変わっていて、より自分ナイズされたナイスバイクになっており、カスタム楽しまれてる感じがしてよかったです。
あまり会うことができませんが、またいつでも来てくださいね。
来週もよろしくお願いします。
Engineered Bike Service/MASN
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