紅葉、もう少しかな、ってところだけど、今年は紅葉がグッと映える条件が揃っていて、あとは大雨とか降らなきゃ、、って感じです。
毎年最高って言いすぎてどこかの早熟ワインのようになってますが、毎年最高、というよりは、自分の感受性というか、情緒を捉える感度が上がっていて、いろんなところで季節に感動できるようになってるんだな、って最近思った。
僕よりも先輩、大先輩は、僕よりも紅葉を見ているはずなのに、ずっと京都に惹かれ続けてるし、その気持ち、めっちゃわかるようになってきたので。
今日は、前回紹介するするっていってしなかった(してるけど前置きがえぐい)ミニベロシングル、ミニベロピストについての本編。
ミニベロシングルって何よ?とか、メリットあるの?という方は第一回もご覧ください。
↓この記事の第一回はこちら。↓
そんじゃ、今週のご紹介は…
Engineered Bike Service(EBS)FLOAT 451S KAISEI 8630R Special
FLOAT 451ってブルホーンバーで展示してたりすることもあって、ブルホーンの製作例が多いんだけど、このFLOAT 451Sはヘッド角、シート角そのままにグーッと伸びる外部パーツのラインがかなり綺麗な一台。
ラインが綺麗、ってことは乗りやすいってことで、機能美ってまさにこのことだよね、って思える一台だね。
ちなみに、ブルホーンはブルホーンのラインの流麗さがあります。
超軽量パイプに超軽量パーツ、だけどストイックにはしない。
このバイクにはとことん軽量なパーツと、むしろ他と比べて重めのパーツが混在している、軽量こそ至高!という目線から見るとかなりカオスな一台ですが、ミニベロって軽けりゃいいもんじゃない、ってことをよくわかってくださっている組み方だと思います。
各部位はかなりヤンチャな仕様で、ストリートカスタム!という感じですが、乗ってて気持ちのいい20インチミニベロを作る、という点では実はかなり真面目な一台なので、参考になる部分も多いと思います。
左右で遊ぶブレーキレバー。
これはあの渦中ど真ん中で製作されたバイクなのですが、ブレーキレバーとか、そういう枠を完全に超えて色々と手に入らなかったんですね。
使用しているのはPAUL componentsのE-Leverなんだけど、左右別々でしか手に入らない、しかもそれがラス1、次はいつかわからない。。
という時に、「ほな左右色違いでいこ!」とクレイジーなご提案もOKしてくださるオーナー。笑
スポークなども色違いですが、ここは指定。だけど、こういうランダムな組み方がこのバイクの魅力になっていますね。
今はちょっとだけ安定して入荷するようになったので、こういうことも少なくなると思うと逆にさみしかったりもする。
ポイントで入ってくるENVEステム。
カーボンステムはENVEのもので、今や驚愕の値段になっていますが、この時は今見るとめっちゃお得感あります。
本来ストリートなカスタムに使用することのない高精度、ハイグレードなロードステムですが、ハンドルのボリュームも相まっていい感じです。
EBSヘッドバッヂはカラーチェンジで違いを出す。
EBSのヘッドバッヂプレートはビスタイプ、今回はカッパーメッキ調のペイントバージョンです。
真鍮色などが似合うRAWのフレームなので、相性も◎。
NISSENの超軽量ワイヤーはマジで軽い。
ワイヤーはNISSENの一番軽量なタイプのワイヤーを。
これは持つだけですぐわかる軽さで、引きも抜群に軽くて普段から高精度なNISSENのノーマル使われている方でもびっくりすると思います。
ワイヤーは消耗品なのでどこにどうご予算を割り振るか、はオーナー様次第ではあるものの、軽量なクロモリロードなどを製作したい、というイメージがもしあればこれは絶対推したいアイテムです。
重量のある32Hディープリムをミニベロに入れる理由。
ミニベロでディープリム、といえばH+SONのSL-42 Super Lite。
しっかりとした作りで、マットブラックや今回採用しているオールポリッシュという色展開をしている珍しいブランド。
ミニベロは完組ホイールの選択肢が少なかったり、あってもただ車輪径を小さくしただけで強度的に成り立っていなかったりとなかなか渋い分野なので、基本は手で組んでいくホイールがベースになるのですが、このリムはEBSでよく使用するスタンダードなリムの2倍くらいの重量があります。
「遠心力がかかる部分は軽くすると効果抜群」という自転車界での常識は全くその通りで、軽くすることに全力を注ぎたいところなのですが、自分用に贅沢をしてミニベロで超軽量なものを組むと(僕ははそういうホイールをだんだん組まなくなりました。)軽さは出るけどなんか疲れるなー、みたいな車輪がなぜか出来上がることが多かったんですね。
そこで、僕が支持している仮説は重いものがグルン、と回るとその勢いで回ってくれる、というのを小径車に当てはめると、もう一周目が早いから、ある程度重量感があった方が回る。
という説と
車重や自重で小径ホイールは見えてないけど結構変形している。だから、高剛性な車輪でできるだけ円を保った方が結果的にいい車輪になるのでは?という説です。
このソースは大昔に発表されていた車輪の論文が論拠なのですが、今でもミニベロに通るお話だと思っています。
もちろん、カーボンホイールなどの素材そのものから剛性の違うものだったり、体重によりけり、なのですが、だからこそ手で組む価値があると思っています。
ハブはPHIL WOOD。スポークはHOSHI×Sim Works。
ハブは言わずもがな、なPhil Woodのトラックハブ。
発色の良いピンクが最高に目立つハブですが、性能も世界トップクラスです。
なによりも長持ちする、長寿命であるということがEBSでチョイスする時に大切にしていることなので、Phil WoodやWhite Industriesなどのパーツたちは有難い存在です。
ここもやっぱり機能美があって、良いパーツは格好いい。
前輪のスポークは日本の伝統的スポークブランドHOSHIとSim WorksのコラボであるPeregrine Spoke。
色味は加工の工程によりつく自然なカラーらしく、めっちゃいい色やん!ってなったのが最初。
このスポークは一般的なステンレススポークと同じ素材なんだけど、HOSHIの独自技術が入っていてよりしなりのある、しかし強度のあるスポークになっていて今回のようなコンセプトにはまじでぴったりなスポーク。
星スポークは日本で最後のスポークメーカーで、EBSで採用しているKAISEI社の自転車専用クロモリパイプと同じ境遇。
日本は自転車製作やパーツではかなり評価されていて、めちゃくちゃすごいことだと個人的に思っているんだけど、なぜか国内では激安ママチャリが売れまくっていて、1年で買い替えて、鉄のゴミになっていて、それは国内の企業で製作されたものではなくて、、という状況なのに、日本の自転車やパーツはどんどん世界で売れている。
世界で売れてるのなら、大切にされ、評価されているのならそれでいい気もしますが、一番安価に、そして享受できるはずの日本人が日本の自転車に乗らないのはちょっぴり悲しい気もします。
応援の気持ちを込めて、オーナー様が乗ってくだされば最高です。
ヘッドのCHRIS KING、ブレーキのCampagnolo。
ブレーキはカンパニョーロで、ヘッドはKING。
世界最高クラスのパーツが集められた一台で、上から見た時に多色で織りなすこのカラーバランスが最高にイイ。
軽量×高精度クランクに乗り心地抜群サドルまわり。
バイクの横顔となるクランクは全体に散りばめられたシルバー/ブラックのカラーバランスを表していて、マットなブラックとカーボン素地のブラックが見えていてカッコいい。
DIGIRITチェーンリングにSUGINO75クランク。
クランクセットは間違いのないSUGINOのものを。
今ではあの頃の倍近い価格になってしまいましたが、やはりこのエッジの効いたカットは唯一無二で、組むならやはり使いたい!というオーナー様はとても多いですね。
強度に精度も抜群。
カーボンのチェーンリングってどうなん?削れたり割れたりするんじゃないの?
って、僕も初めは思ってました。
もちろん、打ちこむような衝撃はNGですが、それはアルミも同じこと。
最近では競輪選手の使用などもどんどん公開され、あの脚力で大丈夫なら僕たちは当然大丈夫だろう、と。笑
あんなわかりやすいパフォーマンスに対するPRもないですよね、信頼度マシマシです。
ちなみに、競輪選手のレッグプレスは軽めのウォームアップで500kgだそうです。笑
僕は後先考えずに血管ブチ切れるくらい頑張っても160kgいかなそう。
1回押せてよくやった、レベルです。笑
FLOAT語るならフロートシステムは外せない。
FLOATがFLOATである理由、は第一回で語らせていただきましたが、もちろんこのFLOATにも入ってます。
随所に散りばめられたカーボンパーツの振動吸収、丈夫で受ける力の強いホイールなどと相まってかなり乗り心地いいんですが、全体の調整というか、大切なところはこの部分が担っていると乗ればすぐにわかります。
カーボンシートポストと名作サドル。
シートポストはENVEのものを。
軽量かつしっかり密度があるのでかなり安心感あります。
サドルは少しの間日本の代理店がなかった(今あるのかな?謎だ)Fabricのサドル。
どのサドル座ってもめちゃくちゃイイんだけど、まあまあの価格です。笑
形も美麗で、速そうな自転車を作りたい!となればサドルは必然薄くなってくるので、そんな時に実用面とルックスを満たせるこのあたりのサドルメーカーは選択肢のひとつとして置いておきたいですよね。
ペダルはALLWAYS。
ペダルは個人的にも大好きなMKSからはALLWAYS。
グラベルやATBなんかはもちろんハマるけど、ストリート系やタウンユースにもバッチリなのが素晴らしい。
内部構造はハイエンドペダルと同じ構造で長く使えるし、このダイキャスト結構手間がかかってるんだけど、丁寧な間違いのないペダル出してくれる三ヶ島ペタルさんに感謝です。
ちなみに、限定でポリッシュが出るとかなんとか..
美しいシングルスピードの佇まい。
このチェーンで繋いだだけ、のシンプルな姿がシングルスピードやピストバイクの魅力な訳だけど、ミニベロシングルやミニベロピストになるとさらにもう一点、前後でかなりの歯数差のあるギアを使うことになるのでかなり迫力が出ます。
700Cだと絶対に使用しないギア比でも、ミニベロのギア比なら4.5なんて全然余裕で踏めるし、しっかりセットアップしていれば軽くてもそれはそれでイイ感じなのでカスタムが楽しい一台になること間違いなし。
ちなみにチェーンはIZUMIのV Chain。
スーパータフネス、って呼ばれるチェーンなんだけど、実際長持ちします。
競輪規格なので競輪選手のレビューとかもあったりするんだけど、かなり個人差があるのと、プロの現場で使われているのでかなり苛烈な言葉で書かれています。笑
しっかり手入れすればかなり長く使えるので、チェーン離れの良さとか、そういう良さを抜きにしても最高だし、カラーもバッチリ。
KAISEI 8630Rフルクロモリのハイグレードでカッチリ、軽量な乗り味。
これも第一回で出ましたが、今回ご紹介しているFLOAT 451Sの8630Rバージョンは特別製作の限定版です。
2023年の製作は終了しましたが、2024年の製作はまだスケジュールも出してないので製作枠勝ち取ってこれます。笑
ハイエンドのクロモリでミニベロを製作する、というかなり偏った尖った考え方に響く方は多くはないと思いますが、「なんでミニベロって大人向けのカスタマイズできるやつがないんだろう?」と思っている方はいらっしゃるはず。
特に僕がミニベロシングル、ミニベロピスト推しなので、小径車で変速なし、という組み合わせに惹かれる方はぜひEBSに、そして私MASNにお声がけいただければ最高であります。
エラー: コンタクトフォームが見つかりません。
お問い合わせや気になることはいつでもお問い合わせください!
それではまた。
コメント