EBS KYOTOで販売している中で、最もリーズナブルに、だがしかししっかり乗っていける、ということを念頭に置き開発、製作、選定を行ってきたシングルスピードの700Cフレーム、Kamogawa。
コンセプトとして変化していくフレームとして2020年に発売し、2024年、ついにV3、Kamogawa 3.0が発売されました。
初回限定版の製作や販売を無事完了したので、個人的には全て名作なV1、V2と経てきた中で今回はKamogawa V2をご紹介。
いつか、V2が良かった!とかV1の初回版のあのエンドがいいねん!みたいに言ってもらえるように、毎回本気で作ったバイクなので、V3も楽しみだし、いつかV4を製作することにもなるんですが、クラシックでタウンユース、シンプルにこだわったV2を紹介していくよ。
本日のご紹介は…
Engineered Bike Service(EBS)Kamogawa V2

V1だとか、V2だとか言ってますが少しずつ変更しているのでV1の中にも1.0や1.4が存在するし、iPhoneなどのように大きく型番を変更する以外にも、OSのバージョンのように細かくロットで違うのがKamogawaのポイント。
このKamogawa V2は中期製作のモデルで、V1のゆったりから少し踏ん張りの効くちょっとだけ走りを意識したモデルなので、軽くてよく走るシングルスピードになっていると思います。
V1はなぜゆったりにこだわったか、というと、発売当時のパーツ構成で組むなら絶対これだ!という個人的な正解があったからです。
V3はより走りを意識したモデルになってるんだけど、これは世の流れとか、単発的な、消費的なトレンドではなく、これからの僕が提案するシングルスピードにはその要素が必要であると感じたからです。
このV2では「シングルスピードおもしれえ!」ってなってもらうために作りました。
その上で、なんでもできる、ってより、当たり前すぎて気づかないくらいの「あ、これ便利やったんや」ってのが入ってる感じ。
ギア比とかもそれなりにグッと踏むくらいの比率になっているんですが、こういうところの好みを設定できたり、模索したりできるのもシングルスピードの魅力ですね。
Kamogawa V2は1本だけフレームでストックしています。
このV2のKamogawaは1本だけ、Mサイズのストックがあります。
モデルチェンジしたからといって、V2よりもV3が優れている、というわけではないのでセール!とかでなく、ゆるく販売しているのでこの曲げフォークのV2がいい!って人はこれがラストです。
ベース価格もV2発売当初の価格のままなのでお得感は確実に。
コミューターとしての「これ!」感。
コミューターバイク=通勤自転車
みたいな意味合いなんだけど、もっと大きく言えば「街乗り自転車」みたいな感じです。
タウンユースと英語で書くと「いや、そりゃそうでしょ」と英語圏の方からツッコミが入って、「そういやそーだよな」ってなりました。笑
気軽に街に出かける。
その時に、軽々走れて複雑な操作の必要がないゆったりバイク。
でも、上質な革素材やお気に入りのカラーで自分と合わせたバイクを。
そんな感じで製作させていただきました。
自分で欲しかったNITTO Fun 3 bar。

このクローム仕上げのNITTO Fun 3 BarはSim worksコラボのもので、再販がない?らしい。
当時はまだあの渦中の中で、自転車屋さんでもハンドルバーの購入本数に制限があって、これは2本しか買えなかった。
自転車を製作しているので、当然自転車が好きなわけですよ。
でも、さすがに2本しかないのに職権濫用はできない。笑
このクロームをゲットしたのは両方女性ライダーで、レアパーツだとかそういったこと抜きにして「カワイイ!」ってなるハンドルバーなんてなくね?
その時発売したばっかだったこちらもNITTO、EBSで別注をしたステム、EBS-S10ステムもクローム仕上げ。
これとの相性が良すぎて最高だ!!

NITTO×EBSのEBS-S10ステム。

ハンドルの画像が暗いのは輝きがすごくて撮れなかったからです。笑

自転車の性能に輝きは関係がない。
だが、それがなんだって言うんだ?
グリップはBROOKSレザー。



やはりの。
このグリップの部分に「BROOKS」のエンボスが入ってるモデルはもうなくて、今は無地です。
まだ混在していると思うので、BROOKSの刻印があったらラッキー。(そうでもないか)
ダイナモライト搭載。B&M社のIQ-XS。




このライト作例で出過ぎてどんだけ好きなんだよ!って話ですが、案件とかじゃなくマジでおすすめだからです。
光量のより多いIQ-Xというライトも当然おすすめですが、オールアルミでこの質感、70LUXでそれなりの面積を照らすことができ、ある程度遠くも見えるので1番の推しライトです。
真鍮パーツ。


良い音鳴ります。
ハンドルバーに取り付けるためのクランプですが、スレッドステムにも取り付けることができます。
昔のバイクみたいでいいよね。

ヘッドにも真鍮が入ってたり、ブレーキのキャップにも真鍮が入っていたり、

ワイヤーのエンドも真鍮。
ガンガン経年変化してくすんでいくんですが、味わっていただければ。
ダイナモハブと繋がるコードは整備性よく、そしてスッキリと。


ダイナモハブはSP社のPV-8を使用。
安価、、といっても値上がりしましたが、やはり信頼性と価格のバランスが取れているのでナイスパーツであることに変わりはない。
ダイナモライトの配線はつる巻きにするのが一般的ですが、このバイクではガイドを溶接し配線。
内装でフォーク内部を通すとトラブルが起きた時にかなり苦労するので、実用性とルックスを満たしたこのスタイルがおすすめです。
もちろん、内装でコードを仕込むことも可能です。

Sサイズフレームを700Cでバランスする。

シングルスピード関係なく、700Cフレームでサイズを下げていく場合、設計が破綻してかなり乗りづらくなったり、性能を発揮できないことがあります。
なので650Cで製作したりして車輪の大きさを変えていったりする、というのもひとつの手、なんですが、あえてそうしなかったのは、「Sサイズ推奨の人は欲しいタイヤサイズを諦めないといけないのか?」をNOとしたからです。
僕はMサイズ推奨の170cmの男ですが、Lサイズがどうしても乗りたい時もあるし、海外フレームでXS(日本人男性が海外フレームはXSはあるあるです)の場合、タイヤサイズがXSだけ違ったりすることに「なんでやねん!」と思っていたからです。
と、なれば、それは同じことが言えるのでは?と思い、Kamogawaでは可能な限り同じ構成でサイズ変更を可能にしました。
もちろん、設計上、そっちの方が作りやすいということはあると思いますが、これはちょっとした僕のわがままというか、こだわり、です。
V2ではフロントセンターをそれでもピスト的にしたかったということもありちょっと詰まってるんですが、このへんはV3では引き継いでいないポイント(ストレートになったからそもそも違うんだけど)です。
ある程度重めのギアでゆったり漕ぐスタイル。




シングルスピードはその名の通り、変速機がなくて、ギアも前に1枚、後ろに1枚。
それがチェーンで繋がって、動いているだけの乗り物です。
だからこそ、その人その人のスタイルが出るし、乗りたいギアの感じも違う。
それを一発目から正解を導き出したり(そもそも正解かわからない)することはかなり稀で、色々やりかえが可能なのもまたシングルの醍醐味です。
重めのギアでゆっくり、でもスピードはすぐに25kmくらい出るようなセット。
軽めのギアで出足を早くして細かなストップアンドゴーに対処。
それぞれに良さがある。
僕はあんまり膝強くないので軽めのギアで漕いでます。それが今の僕の答えで、また重くすることがあるかもだし、住んでるエリアでも変わるかも。

前傾になりすぎないアップライトなポジションで短距離〜中距離に特化。
サドルやプロテクターを本革で。


BROOKSはB17 Special。
最近値上がりしてちょっと構える価格になりましたね。
でも、長く使えることには変わりないので、7年使える!を丁寧に使って10年使えばいい。
もちろん、使い方で5年が寿命、ってタフな使い方もあるにはあるけど、手入れして使い切った革サドルの歴史、は語れない良さがあるし、多分、10年後にさらに値上がりした革サドルも納得して買えると思う。
僕はBROOKSのSwiftをしっかり使い切ったことがあるんですが、いまだに置いてます。笑
はじめての革サドルで、濡れてショックだったり、エイジングが楽しみで無理やり変化させようとして変な感じになったり、雨のシミなど全部ひっくるめて自分のオリジナルでめちゃくちゃいい感じになったり、座り方が悪くて途中変な草履みたいになってたりとか全部思い出です。

レザープロテクターはGROWNのものを。
まあ、正直「プロテクト」って長さじゃないです。
アクセントとしておしゃれに見える長さで作ってあるので、完全防御!とかはない。
でも、駐輪時のハンドルやレバーが当たる、とかはちゃんと防げますし、なによりハニーカラーが繋がっていい感じです。
便利装備に安定タイヤ、軽量クロモリ。




Kamogawa V2は32Cを推奨しています。
現代で1番ちょうどいいタイヤ。
もちろん太いタイヤのトレンドもあるし、楽しいし、だけど、V2は32Cで発揮するのです。
クロモリはKAISEI 022のダブルバテッド。
ダブルレッグスタンドもしっかり取り付けが可能です。
気軽に乗りやすい。でもちょっとした攻めがKamogawa。




シンプルで、「普通」をこだわるのがKamogawaのコンセプト。
でも、しっかり走ることができる感性やエッセンスを細かく入れることにもこだわっています。
普通の自転車、だけど軽くて速い。なぜかは知らない。くらいの快適さを目指してます。
ここがこうだから速い!とか、そういうのでなく、何も考えずに漕ぎ出して「いいな〜!」ってなる感じね。
KamogawaはV3を現在発売中。
Mサイズは完売してしまいましたが、S、Lは1本ずつストックしています。
ストレートフォークでストリートな表現をより押したのがV3。
でも基本的な思想そのものは変わってないです。
仕様としてはギリギリ20万円以内を目指しました。
正直、マジで安いです。
試乗車をMサイズでご用意する予定なので、またオンラインにもルックをアップしますね。
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