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ミニベロピストを長く使える自転車として選んで欲しい。第一章。

思想が強過ぎて参考にならない序章はこちらから。

この章でもまだバイクチェックに入らないというスペシャル番組もびっくり。な構成。

国産フレームでミニベロを当たり前に製作している、ということだけでちょっと珍しいんだけど、さらに特化したミニベロをEBS、ここ京都の工房で製作しています。

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さて、そんな気合いを入れまくって信じ推し進めてきた自転車のスタイリング。

「全く多くはないがこの形でしか渇きを潤せない人たち」

へ向けたEBS KYOTOがお送りするフレームのベースに選んだのは

Horizontal 451。

自転車店で働き、ある程度好きにバイクに乗れる環境下にある僕が、自身で人生のサウンドトラックを選ぶように自転車を選ぶなら?

としっかりオーナー目線で考えた時。

来年も、再来年も、ということはもちろん、10年後、20年後と過ぎていき、

歳を取ったり

取り巻く環境が変わったり

好みや流行が変わったり

しても若かりしその頃の自分、間違いなかったね、と言ってあげられるフレーム

ホリゾンタルフレーム(水平なデザインであること。)

ラグドフレーム(伝統的な継手溶接法であること。)

国産軽量クロモリ(実際に長持ちで、日本を応援できる素材であること。)

シングルスピード(部品点数を減らしてメンテ頻度減。)


ミニベロ。(コンパクトであること。)

この5点は彩る1本として外せない。

もちろん、これだけが答えじゃないし、これ以外も所有して欲しいし、これだけで良い、なんて思わない。
でも、「京都発、街乗り最強自転車」を表現するならまずはこれ。

目次

なぜ長く使える、長く使いたい自転車にこの5点を選んだのか?

ホリゾンタルフレーム。

今はいろんな選択肢があって、クロモリならばスローピングしているフレームがどんどん出ています。
これ、20年前に想像ができた人はどのくらいいるでしょうか。

そのくらいトレンドは移り変わり、流行りに左右されるんですが、また必ずホリゾンタルの流れがきます。
それは流行ってるんじゃなくて、何回も回帰する。
ジェンダーレスであったりする要因から、紳士用、婦人用とされてきた自転車の概念をしっかり壊すことができましたが、ベースの形は変わらない。

10年後、あの時ホリゾンタル型でよかったと思うはずです。

ラグドフレーム。

クロモリフレームの溶接方法には鉄と鉄を溶かしてつける溶接と別に、とても伝統的な継手を使用して溶接するラグドフレームというフレームが存在します。

手作業であったり、ハンドメイド自転車フレームといえば、なこの手法だからこそ、所有欲を満たせる方法として新たな溶接法が確立されたこんにちでも使用されていますが、この「所有欲」を僕は結構大事にしています。

振り返った時に、ラグのなんともいえない陰影、「無駄なものを削ぎ落とす」考えの中で、一見すると継手を使わない方が良さそうなのに、「無駄でないもの」が一体化している。

時代が変わっても明らかに高級感のあるそのフォルムは、今よりも大人になったり、じいちゃんになって上げてきた自分の誇りと肩を並べる存在になれるはずです。

国産軽量クロモリ。

今回はかなり軽量な素材を使用していますが、「とことん軽量」を狙っているわけではありません。
持ち上げた時の「軽い」は確かに大切なんですが、「乗って軽快」が最も大切です。

ここを軽いだけでなく、丈夫なだけでなく、そして日本で生産された自転車用のクロモリパイプが「KAISEI」のクロモリなのです。

この「KAISEI社」は日本最後の自転車用クロモリパイプの製造会社であり、ここがなくなればほぼ全てのパイプは台湾に頼ることになります。

台湾のパイプは高品質です。
そして安価で、大量に手に入れることができます。
ダメな理由はひとつもありませんし、僕たちもTANGEのパイプを使います。

ではそれで大量に作ったものが欲しい、となる人はこれを読んでいないはずです。

KAISEIのパイプが売れ続ければ、日本企業として存続するはずです。
KAISEIは世界中で評価されているパイプなので、もしかしたら母体が変わったり、名前が変わったりするかもしれません。

その時に、守ってきたと言えるのは乗っている人だけです。
KAISEIは昔は石渡という会社で製造されており、石渡のフレームにまだ乗っている人はこの上ない満足度なはずです。
それは、ネットオークションで買ってきた身につけるビンテージではなく、その頃の自分が、強かった日本を駆ってきたことで得られた積み重ねたビンテージだからです。

これが、日本製のパイプで組んで、自身で長く所有することの理由です。

シングルスピード。

山を越えていくロングライドがベース。
めちゃくちゃ重い荷物を載せます。

そんな場合は別の選択肢の提案ができます。
そのように選んでいけるのがオーダーのメリットであり、僕が事前に「どんなことがしたいか?」みたいなことを聞くのはこれが理由で、本当は欲しくなかった自転車を買ってしまうことは結構あるあるです。

例えば、クロスバイクが欲しかったのにロードバイク買っちゃった、とか、折り畳まないのに折り畳み乗っている、とかですね。折り畳みに関しては僕自身あるある過ぎて何もいえません。(ギミックが好きなんだよな)

そんな、「間違い無いです」というコーディネートは一つではなく

ビジネスベースならジャケットを、登山なら軽量で速乾の、などいろんな正解があるなか、街乗りで、5〜30kmくらいまでの短距離〜中距離を1番気持ちよく駆け抜けるためにちょうどいいのが変速のないシングルスピードです。

もちろん、100kmや200kmなどのロングライドもこなせますが、それを言い出したらどれでも行けるという昭和の体育のようなお話になりますので、あくまで「〜30kmくらいで美味しいところ」です。

変速のことを考えなくてよく、前後で繋がるだけの一体感のあるシステムは走る根源的な喜びがあり、そのシンプルさからしっかりしたパーツを選び、適切な付き合い方をするだけでかなりの期間トラブルレスで過ごせる可能性が高いです。

ミニベロ。

車輪径が小さいことは街中において有用で、「小さいこと」のメリットは抜群です。

駐輪場内、室内保管、エレベーター。
日本的な住宅事情にフィットするということがひとつ。

出足が早い、なんてメリットもあるにはあるけど、シングル×ミニベロでは出足にスキルを振るよりもその人の筋力などに合わせて乗り味を作ります。

あとひとつというか、所有するなら絶対一回はやってみて欲しいことのひとつとして、先ほどの〜30kmから拡張していく地図を得る方法、「輪行」が容易であるということがあります。

輪行の魅力はここでは語り尽くせないので、ミニベロ輪行にチャレンジしてみたい方は是非ご連絡ください。

「後悔しないミニベロ製作にはギア比の吟味が肝要です。」

一回でドンピシャが出せる人なんてそうそういないけど、ご相談いただくことでかなり近いところまでいけます。

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