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クラシックなカンチブレーキ+ロードエンドのクロモリフレーム。

秋の夜長キャンペーンも始まったということで、いつものオーナーズバイクチェックを。


おてんきの感じとか、タイミング的に撮影がそもそもできずだったり、諸事情あって公開しないバイクたちもありますが、できるだけご紹介できればと思います。

店頭でのご相談時にはまだ出してないバイクの画像を交えたりしてお話していることもあるので、お客様の想定しているフレームやイメージに近しいかな〜、と思ったらPCからちょこちょこ出してくるので、色々参考にしてみてください。

お客様側から保存していたいいな〜って思ってたバイクやフレーム見せてもらうのも大歓迎、1番脳内のイメージをシェアしやすいのでこれはお気軽にどんどんください!(メールでもOK!)

画像はEBS製作のものでなくてももちろんOK、集めてた画像見せてもらうだけでかなり絞れるのでありがたいし、多分満足度も高まるはず。

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とか言いながらしっかり告知する。笑 めっちゃお得でーす!

今回ご紹介させていただくのはEBSがハンドメイドフレームビルディングを行う中でも最もクラシックな構成が実現できる、「tobira」というフレームライン。

トビラというブランドは基本展開は1車種。
完全なフレームの答え(なんかないんだけども)があるものしか製作ラインナップに入らないので、かなり絞って製作を行う分、トガることなくスタイルが出せます。

具体的にいうと、これ以上絶対に変化しないし、新型や新規格はどんどん出ていくけど、昔からあるこのスタイリングでないと実現できない空気感とかがあるんですが、そんな古き良き規格やスタイルを「ただそのまま」出すのではなく、現代の技術やデータ、今出ているパーツの強度や性能に合わせた、モダンでレトロな懐古主義ではないのに不変のエイジレスなフレームを製作しています。

もちろん、他にも一定の答えが出ている姿はあります。
シングルスピードとか、クロモリロードとか、80〜90sのATBとか。
それをガンガン作っていくのではなく、いたずらに消費されない、本当に良いものを少数だけ製作しています。
このあたりはEBSやGROWNと同じですね、ブランドとしての系統が違うということです。

そんな、tobiraの中で唯一製作ラインとして確立されているのが…

目次

tobira bicycle by EBS Model-T

オーソドックスでありながら、今出ているパーツで構成ができ、クラシックにも、ツアラーにも、グラベルな感じにも組めちゃうのはこの黄金規格のおかげ。

Model-Tのここが良い!一生使える規格たち。

自転車の中で最もシンプルに見せられる1インチヘッド規格。

1インチ規格というのは、自転車を構成する上で現行で可能なもっとも細いパイプを使用した規格。

ヘッドパイプ規格なので、厳密に言うと1インチでなくとも他を細くすることはできますが、バランスが悪いし、あんまりスペック目線でポジティブじゃないです。

1インチの規格でやはり良いのは「スレッドステム」が使えること。

ステムとして旧規格ですし、軽くもない(むしろ重い)し、現行のアヘッドステムにスペック上で勝つ部分なんかないレベルなんですが、スレッドステムにしか惹かれない、惹くことができない魅力ってあるんです。

僕は魅了され続けてる。
走る自転車を作るならアヘッドで、カーボンで、としますが、クロモリで、クラシックで、普段の服装に合って、、ってところなんかを考えるならスレッド(クイルステム)ステム規格は検討してもいいはず。

ハンドルの高さそのものがボルト一本ですぐ調整できるのはこの規格ならではのメリットでもあります。

フェンダーが入っても38C前後のタイヤが履けること。

ながく使える、ということはただ丈夫であるとかそう意味だけではなく、自転車という大元の形は変わらず、そしてこのタイプの自転車をチョイスするという自身のアンテナも間違いないということは前提としても、少しずつ変わる時代の変化や自分の好み、加齢、環境の変化などに対応できて、好きでい続けられるということが何よりも大切です。

フェンダーもいらないと思っててもつけたくなるかもだし、他もやりたくなるかも。
太いタイヤだってできるだけ履きたくなるかも。

そんな「人生いろいろ」に対応するのは、100年もの間愛されてきたこの形。
これは、ひとつの解なのです。

ビンテージなフレームだと、どうしてもタイヤは細めになってしまうので、Model-Tでは現行のタイヤの中でも最もちょうど良いサイズを選択できるようにしています。

ホリゾンタルフレーム。

M、Lサイズで完全ホリゾンタル、Sサイズでも限りなく水平なフレームに近づけたのは、やはりクロモリフレームでのクラシックな追求としてここは外せなかったこと。

現代ではスローピングが主流となり、よりまたがりやすいループ形状も再評価され定着しましたが、「一生廃れないか?」とは言えない。

やはり、これも100年以上に渡り製作、重用されてきたこの原初のかたちを大切にしました。

カンチブレーキ。

実は、カンチブレーキそのものは原始的な形ではないのです。
この数十年で最も使用されてきたブレーキであることは間違いないのですが。

そして、その数十年で最も様変わりしたと言っても良いのもブレーキ規格です。

これ以前のことに触れるのは長くなるので避けますが、人々はより強力な制動力を求め、Vブレーキやピボットを増やして高効率化したキャリパー、そしてディスクブレーキとどんどん強力になっていきました。

もちろん、時代とともに進化したものは最高です。
僕もディスクブレーキの恩恵を受けていますし、車や単車なんてディスクじゃないと怖いまでありますよね。

ただ、その数十年で人間の筋肉が2倍になったか?というとそうでもない。
出せるスピードも(上がってはいますが)、停まるスピードも、そこまで変わらない。

現在でもシクロクロスなどではディスクブレーキに勝る軽量さを活かして結果が出ていますし、やはりこの吊り形状のレトロで古き良きメカ感のある造形はたまらないし、鋳物から削り出しまで今でも現行でパーツ生産が行われているのはファンがしっかりいて、そこにメーカーが参入し続ける市場規模があるということです。

前述のフェンダーなどが入れやすいのもメリットですね。

ロードエンドを採用。

そもそも「ロードエンド」ってなんだ?

海外ではホリゾンタルドロップアウトと呼ばれ、「ロードエンド」というのは日本独自の呼び方です。
が、日本国内ではむしろホリゾンタルドロップアウトは通じないので、ここでは通称、ロードエンドとしています。

カンパニョーロがクロモリロードバイクなどで完全なる世界一を取っていた頃、ホイールを入れて前後に引いて調節ができるこのエンドで溶接されていました。

変速仕様はもちろん。

ホイールのズレが物理的に起こりやすいこの形状は、その後にショートエンドと呼ばれる前後しないエンドに置き換わり主流になっていきます。

では完全に下位互換なのか?というとそうではありませんでした。
一部のフリークがカスタムしたり、オールドフレームをサルベージしていった中で、この「後ろに引ける」という構造を利用してチェーンのテンションを張ることでより気軽なシングルスピードとして遊んだり、自転車の第二の生を与えたのです。

シングルスピードとしても組めちゃう。

現在では幅広く認知され、初めからシングルで、あとから変速性能をつけたり、その逆で変速を省いてよりシンプルに楽しむというマルチな使い方ができるので、tobira Model-Tはレトロなロードエンドを採用しています。

ホイールのズレ問題はどうする?

このエンドにはデメリットもあり、前述した「ホイールのズレ」問題が発生します。
昔の固定力の強かった(めちゃくちゃ重くもありましたが)鉄製のクイックレバーで、細いタイヤだったのであまりこの問題は顕在化しなかったんですが、締結力をそこまで必要と想定をしていない現行のアルミの細いレバーや現行の太いタイヤを履かせると、しっかりタイヤが食いつきますのでよじれを受け止め切ることができずズレが起こりやすくなります。

EBS KYOTOではこれを解決するクイックレバーを採用していて、ここをしっかり解決しています。
もっと物理的に回避する方法も考えているので、具現化すれば世の中のロードエンドラバーにも朗報かもね。

キャリアやラック、バスケットなどなんでもござれ。

フロントラックだけ、リアラックだけ。
バッグを取り付ける、上にバスケットを載せる、バッグサポーターとして使う。

クラシックなルックスのModel-Tはフルセットでゴテゴテさせるのもめちゃくちゃ似合う。
やはり、荷物を持たせるポーターバイクだったり、紳士淑女を運んできたコミューターの歴史が教えてくれるように、「人間がいかに楽をするか?」の乗り物で、馬に代わってきた歴史をしっかり踏むバイクなので、載せる予定がなくてもアクセント的に取り付けちゃうのも結構おすすめだったりします。

取り付けるとなんだかんだ使うし、自分でも気が付かないくらいなくてはならないハマり方します。

今回からサイズ展開が増えました。

これは結構大切なお知らせなので、ここでも言っておきますね。

tobira Model-Tはイギリスの伝統的なフレームメイキングやスタイリングの潮流を踏んでいて、カスタムは自由にやるけど、フレームはとにかくクラシックな形が欲しい!

という方にかなりおすすめな本当にマルチな規格を投入しています。

海外のジオメトリーって560サイズ(日本で言うL〜XL)がMサイズだったりする日本から見ると大きすぎる、ということが余裕で起こるのが輸入自転車の世界。

それを日本人的な目線で、壊さずにリサイズしているので乗っていただけるかたはかなり多いと思います。

今回、ご要望の多かったSサイズフレームを新たに製作していますので身長的に無理だったけどこのフレームが良い!って方はぜひ今回を機会にご連絡ください!

Sサイズ(158cm〜)

これが新サイズ。

今季から製作開始で、EBS KYOTOにもストックを1本置く予定です。

ホイールサイズは700Cのまま、若干スローピングさせることでバランスをとりました。

実は、このブランドをローンチした時に数本だけ作ったんだけど、あのフレームを復刻させています。

細かなアップデートをこの数年で入れているので、よりクラシカルで、なのに乗り味は重ったるくない良いフレームです。

オンラインストアにも随時リストックしますが、お問合せからでもご案内が可能です。

Mサイズ(166cm〜)

こちらは続投サイズ。

全体の仕様として、ほんのすこしだけ全体的なクリアランスをゆったりとっています。
(S/M/L共通して)

身長目安としては166cmくらいから174cmくらいまで。

上限も下限もかなりゆったり取っているので、170cmでもSサイズが好みの方、

170cmでもLサイズが好みの方がいるのがこのクロモリフレーム界隈。

明らかに無理なフレームはおすすめしませんが、スタイリングの実現をしたい!という想いがあればどうにかします。

Lサイズ(175cm〜)

こちらも続投サイズ。

このくらいのフレームサイズから海外感が出てきますね。

僕には大きいですが(170cm)乗れます。自分で乗っているシングルスピードはModel-TのLサイズより大きいジオメトリーのものに乗って日常的に使用しているので数値は大切ですが、とらわれすぎないようにしてください。

たまに、厳密に数値通りでないと、と思う方がいらっしゃいますが、手の長さも、足の長さも、使い方も、走るエリアも全部ちがいます。

あくまで目安、ということを念頭に良い仕様を組んでいければ。

このバイクのここが良すぎた。

ここからはフレームやできるスタイルの魅力ではなく、このバイクそのもの、僕が勝手にグッときたポイントを紹介していくよ。

「お前が全部組んでんじゃねーのかよ」って思うじゃん?
もちろんそうなんですが、やっぱりオーナー様の仕様実現のお手伝いをする中でご提案をしたりしてくれたり、いろんなことがある中、突如ケミストリーすることがあるんですよ。

たまたまお店にあったパーツがシンデレラフィットしたり、思ってもみなかったジャンルレスに育っていったり。

これが1番面白い!!

相談を重ねるうちに見えてくるもの。

このバイクははじめ、いや、というよりオーナー様のご希望のフレームがEBSのVOKKAだったんですね。
形が全然違うんじゃ?って思う方は自転車が好きで、よく知ってて、そしてEBSも好きでいてくれてるんだと思います。

僕のご相談のスタイルって、初めは全く何もない白紙から始まることもあれば、好きな形だこれ!ってなってる画像を何枚かもらったりしたり、一緒に画像探したり、使い方から逆引きしたり、あえて第一印象を大切にしてジャケ買いしてもらうことだってあります。

自転車のことをご存知の方はその部分を自分で固められますが、今から始めよう、って方や知らないし特に知る気もそこまでないけど良いものは欲しい、って方はここの重要性を無視して、先に色や変速性能のようなスペック的な部分を見てしまいがち。

なので、ここはしっかり話す。
話してると、ロードバイクが欲しい、って思ってたのにそれが実はロードバイクというジャンルではないことを知れたり、クラシックなものが本当は欲しいのに、やたらロゴでごちゃくごちゃ、お金払って広告買ってたりするパターンなんかもある。

このバイクの源流はVOKKA。
ATBな側面やハードに使う土っぽい感じがちょっとだけ見え隠れする、オーナーオリジナルのバイクなのです。
自分の道具に生き様や変遷が出る。薙いだ草の分、広い道ができる。最高ですね。

ハンドルまわりがヤバい。

で、Model-Tならクラシック路線、ってなるじゃないですか?
そんなことないんです。
この規格はマルチなだけあって、過去の名車、サーリーのクロスチェックなど、世界中で使われてきたもの。

アメリカンな空気も、ブリティッシュな空気も、フレンチなスタイルも、もちろんジャパンな空気も、なんだって出せるのが魅力なのです。

SYCIP design J.J.Barとの相性が引くくらい良かったこと。

プロムナードの案からオールラウンダー系ハンドルに変更し、元々お話していたVOKKAのノリをちょっと込めていく。

JJ Barは乗りやすいハンドルバーを製作する、というもと生まれたハンドルバーですが、やはりカリフォルニアのビルダーなだけあって良い感じのスタイルが出ますね。

このハンドルバー、おそらく5年以上在庫切れで、たまったまEBS Lab.にあった新古品を持ってきたもの。

31.8mmクランプに23.8mmハンドル径。
STIを使用するちょっと奇異なスタイリングができたりする変化球的ハンドルバーですが、スレッドステムに使うような感じのハンドルではなかったところ、これをしっかり31.8mmのスレッドステム、NITTOのものに。

これがもうめちゃくちゃハマっていて、乗りやすい・かっこいい・あんまり見ないとカスタマイズとしては満点だと思います。

あんま見ない、は人によってはプラス要素にならないけど、EBSのブログを見てくれている人はそっち寄りだと信じています。笑

オーソドックスな形に見えるのにちょっと「やってる」のが最高なのです。

ハンドル径って23.8mmだと取り付けられないグリップがあったり、レバーがあるけど、Model-Tの純正レバーはその辺フレキシブルだったこと、OURYのグリップがめっちゃ良い感じに収まっていてとても良かったです。

フレームカラーがヤバい。

落ち着いた色味に見えてトガってるAmberペイント。

パッと見たら黒系の、太陽に当ててもブラウン系だったのか〜、良い色だな〜!という見え方をしていると思います。

実は、この仕上げはEBSで人気のRAW Finish(ローカラー)、鉄の素地を活かし、溶接の真鍮ろうのゴールドが見える仕上げに加え、トップコートのクリア塗装に薄くカラーを入れ(この場合は薄いブラウン)、明るいところで見ると素地が透けて見えるというちょっと珍しい仕上げなのです。

通常の塗装と比べて料金もかかりますし、別段塗装として丈夫というわけでもないので万人におすすめ、というわけではないんですが、これ、スパイスとして好みだ…!!って方はいらっしゃると思います。

EBSで展開しているブランドでいうとGROWNのCODA、COYOTEなどはこの手法を使って透かし加工をしているんですが、あえてのtobiraでこの仕上げ、ってところにこだわりを感じますね!

他の色味、例えば薄いブルーやパープル、グリーンやイエローなどもできるんですが、色見本を見て、指定色でのチャレンジになるのでこんな色になります!みたいなことは言えません。。

今回の色味などはレシピを取ってるので再現可能。

チャレンジングなことがしたい!となれば全力でお付き合いします。笑

tobira Model-T画像ギャラリー。

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