2024 Frame making now Online Store

上質レトロなクロモリフレームでビンテージスタイル。I’s GROWN Model-C!

スタイル、ジャンルを問わないマルチなクロモリ。

 桜も一段落し、今年は早かった京都の春一発目。
ここからはつつじや藤、紫陽花と京映えするお花たちがどんどん咲いてくるのでここからもおすすめの京都。

昔の人、お偉いさんが楽しむために庭や川を整備してくれていたわけですが、年間通してかなり楽しめるようになってる京都。

僕は週末自転車を売っていますが、この京都、という築かれたものに少しでも何かできれば、と最近強く思うようになり、色々始めたので、京都に来てくださった方に楽しんでもらえるよう、より努力してまいりますのでよろしくお願いします。

 今週のご紹介はシンプルながら拡張性の高いフレームのご紹介。
この仕様は改めて今季はあと2本製作するのでご予約、ご相談とお気軽に、です。

このフレームはかなり派生していろんな仕様を製作したけど、いよいよフィックスされてきて、円熟感があるのでとてもおすすめです。あの頃の仕様が欲しい!ってオーダーもあるんだけど、それはその時見てくれた方だけの仕様なので基本的に再製作はありません。

今季の仕様はあなただけのもの。楽しんでもらえれば。

 そんじゃ、今週のご紹介は…

目次

GROWN BIKE / Model-C

GROWNのMODEL-C。

 強烈な単色シルバーにとことんシンプルでミニマル。シングルスピードロード。
変速機ももちろん取り付け可能ですが、まずはシングルで楽しむ、って方が多いです。

弩級のクラシックジオメトリーなこの仕様はModel-Cとしてはセカンドロットにあたるのですが、
ここから大きく派生し、Model-TとCODAに分かれていきました。

Model-Tはさらにクラシックに、CODAはさらに土っぽくなるので属性はよりわかりやすくなりましたね。

GROWN Model-Cの基本仕様。(2023/4時点)

フォーク仕様フレーム仕様推奨仕様
100mmエンド130mmロードエンドオールラウンダーの街乗り仕様。
シングルアイレットシングルアイレットがっちりツーリングバイク仕様!
センタースタンド台座あり気軽なシングルスピード。
1インチITAヘッド
前後カンチブレーキ700-38C MAXクリアランス

 次回、この仕様を色濃く引き継ぐのはModel-T、TとかCとかは僕たちが読んでいる型番で、作った仕様がとっても良くてそのままカタログ入りしそうな勢いのあるものを販売している限定製作のものです。

カンチブレーキ、ホリゾンタルのクロモリフレームでクラシックな仕様で欲しい方は是非時期Model-Tをよろしくお願いします。

フレームマテリアル内径変化(バテッド)パイプ内径
Kaisei 024 フルクロモリダブルバテッド1.0mm-0.8mm-1.0mm

 このバイクは国産自転車用クロモリパイプの中でも最も丈夫なグレードであるKAISEI 024を使用しています。

自転車のフレームビルダーは基本的にレーシングだったり、用途をきっちり決めたバイクを製作することが多いから必然軽量だったりするパイプが採用されがちなんですが、EBSでは生活の自転車を多く製作しているので、丈夫さ、優しさみたいな部分を多く持っているKAISEI 024はかなりフィットしています。

 軽けりゃ良い、ってもんでもないし、丈夫なら良い、ってわけでもない。
ダブルバテッドのこの肉薄。これがぐいーんと長いしなりを生んで、関節にも優しいバイクになる。

実用車に採用されてきた歴史がそれを物語ります。

GROWN Model-Cのフレームサイズ展開。(2023/4現在)

フレームサイズシートチューブ長身長目安
S size別注別注
M size530mm168cmくらいから
L size555mm175cmくらいから

 英国発信のクラシカルな設計な分、このヨーロピアンなルックスを表現しながら限界ギリギリまで日本人向けにアジャストする、となると色々制約もあるんだけど、かなり乗りやすく設定が可能なのでご相談ください。

Sサイズは別注にて製作していますが、できても510mmくらいまでが限界かな。
ある程度大きなフレームでないと表現できないので、ここは悪しからず。

ステム、サドルともに低めに設定する昔ながらのスタイルがおすすめです。

フレーム価格 & コンプリート価格。(2023/4時点)

コンプリート設定価格(税込)主な仕様
Basic Complete¥240,000-プロムナードバー、シングルスピード。
Custom Complete¥350,000〜カスタム仕様。何でもご相談ください。

 ベーシックなコンプリートの仕様では国産クロモリ、国産ハンドメイドフレームとしてはかなり攻めている価格でご用意できていると思います。

仕様としてはゆったり系ハンドル、変速なしのシングルスピードにて。
変速仕様もリーズナブルに設定可能ですし、やはありBROOKSなど革パーツが似合うのでゆくゆくそのあたりもカスタムしてみて欲しいですね!

 カスタム仕様ではイチからご相談の上組み付けていく場合の最安の目安を。
やりだすとキリがありませんが、やはり楽しい工程なので人生のうち一回は自分好みの自転車で長く使う、というところをご体験いただきたいですね!

 仕様によってベーシックの方がお得な場合、1から組んだ方が良い場合などちゃんとした仕様、それでいてお得に組めるルート、パーツでしっかり判断しますのでご安心ください。

 Model-Cは今組まれているもので最後ですが、サードロットの最終後期仕様のLサイズが一本だけあります。
前述の仕様に43Cまでのクリアランスを拡張、追加し製作した限定モノですがラスト一本です。

気になる方は是非お問い合わせください。

今回ご紹介のバイクの仕様表。

部位ブランドパーツ
FrameGROWNModel-C
ForkGROWNModel-C
HandlebarNITTONITTO×EBS EBS-30Bar
StemGROWNHUNT
Bar TapeBROOKSLeather Bar Tape
Brake LeversDIA COMPEGC202H
Head setTANGEFL250C SPP
F BrakeDIA COMPEDC980EX
R BrakeDIA COMPEDC980EX
Seat PostN/B27.2mm
SaddleBROOKSSwallow
Seat ClampN/B31.8mm
CrankRWPCD130
ChainringBlue LugPCD 130 42Tナローワイド
PedalsMKSシルバンツーリングネクスト
Front HubSPダイナモハブ
Rear HubGrand Boisラージフランジハブ
RimsTNIAL-22
SpokesDT SwissChampion 1.8mm
TirePanaracerGRAVEL KING 28C
CogGRANGE16T
WireNISSENClear
ChainKMCSingle Speed Narrow
Kick StandGFシングルレッグスタンド

フレームカラー。

一番ポピュラーなシルバーを。

 今回は敢えて一番シンプルなシルバーを選んでいただきました。

このパレットのシルバーって逆にセットアップが難しい。
日本の軽快車に採用されているカラーがかなりこれに近いので、町中、日本中にあるカラーなので馴染みすぎてるから。

それでいてシンプルなシルバー&ブラックの構成。
随所にブラックを入れて引き締めることで高級感をグッと前に。

 シルバーは大人気カラーですが、表現が逆に難しくなることもあるので、うまく構成できるように色々ご要望お伝えくださいませ。

GROWN Model-Cを前から見る。

GROWN Model-C。ツーリングベースらしい佇まい。

 「シンプルであることにこだわる」って意外に難しい。それを見事に構成されていますね。
長く乗ってるとシンプルにしたい流れがきたり、カラー物入れたくなるブームが個人的に来たりするし、「硬派なロードスタイルこそ至高」みたいなスパルタンな気持ちの日もあれば「自由にマッタリ、ゆるくいこうや」みたいな時もある。

服装や、生活、仕事、住居。
色々変わってくるから当然自転車も変わる。そんな時に、今の自分にフィットするのはどんな自転車か?それを知ることができれば最高だし、生活の質も段違いだと思う。

基本はノリで決めてOK、そこから自分なりのこうしたい、を形にできれば。

ちょうど良い広さのドロップハンドルにカンチブレーキ。クラシックを現行品で。

 クラシックに作るならハンドル幅は400mmくらいまでに作るのが正統派、なんだけど狭い。

強度が保てなかった頃のハンドルと今のハンドルは全く別物。クラシックを追求するのは過酷で楽しい道のりですが、街乗りに苦労したりケアが必要なのはあんまり良くないのでしっかり現行品、高身長なオーナー様に合わせたハンドル幅480mmのショートリーチなドロップバーを。

これ以上広くなると次はグラベル感が出てくるし、広すぎて街乗りしんどい(駐輪場とかね)ので最新が最高ではなく、適材適所にて。


 ブレーキはクラシックなカンチブレーキを。

このブレーキ、ブラックのみ(シルバーでもカスタマイズ可能です。)シューケース付きのモデルがラインナップされており、このケースが付くだけでグッと制動力が上がります。

カンチブレーキは効かない、と言われることが多いですがそれは最新の油圧ディスクブレーキとの対比。

道も、出せるスピードも基本的には変わらないまま機材だけが進化しているわけで、ちゃんとセットされたカンチは今もシクロクロスのレースで使われていますし、このように絶妙に進化もしています。

個人的にはシューケースの剛性UPは重要視していて、キャリパーでも、Vブレーキでもご予算的に可能であればおすすめしています。

正直、全く目立たないし、ノーマルでも十分効くので他の部分にご予算割きたい場合が多いけど、それももちろんOK、なにが大切かはみんな違って当たり前。

クラシックなバイクの中にしっかりした性能を。

 基本的にシンプル、そして便利に。というコンセプトでトータルコーデされたバイク。

太すぎないタイヤのチョイスで街乗りの快速感を大切にしていたり、光量のあるダイナモライトを採用して街乗りのストレスをグッと減らしたりと最低限のパーツ点数でしっかりとこだわってスタイリング。

 ダイナモコードガイドは思いつきから2年くらいやらせてもらってるけどかなり好評です。

つる巻きもいなたい感じで良い、し、長くコードを置いておけるのでいろんな変化を楽しめます。

個人的にはこのスッキリ、と整備性を併せ持ったこの感じが好き。
最近ちょっとやりかたを変えて、次からは多分ディスクブレーキなどで使っているアウターレストに変更すると思います。

GROWN Model-Cを横から眺める。

クラシックな水平フレーム、ベントフォーク。

 歯数小さめのシングルスピードが街乗りに最高にフィットしていてかなり気持ちいい乗り味。

ワイヤー内装化、黒のバランス、かなりいい感じですね。日々の通勤などには強烈に合うと思います。

 変速機を取り付けてツーリングロード、フロントシングルでクロス化も楽しいと思いますね!

実用的な装備と装飾。街乗りからワンデーツーリングまで。

 純正仕様としてハンドルスプリング。
今回の仕様では使用していませんが、将来的に荷物を載せたり、となれば大活躍します。

 こちらも純正でセンタースタンド台座。
今回はシングルレッグを取り付け、こちらも最もシンプルなものを。

 フレームカスタムとしてワイヤーを内装加工。
内装にする、しないは自由なんですが、もし限りなくシンプルに見せよう、となれば内装化はひとつの手段ですね。

長く使える便利な装備。どんどん味が出ます。

 今回はナローワイドのチェーンリングにラインガード(バッシュガード)を取り付けて、汚れの心配を軽減しています。

これは好みが分かれるんですが、街乗りで、シングルで組むならあると便利です。僕も最近シングルのバッシュガード付きにするか、ダブルでツーリング系で組むかでめちゃくちゃ迷って結果両方イケる組み方で組むことにしました。

 サドルは本革、BROOKSを。
圧倒的知名度を誇るBROOKSサドルですが、その中でも最もスポーツなモデル、B13のSwallowです。

初めはなかなかの硬さで修行が必要、なんですが、やはりこれでなければ表現できないレトロスポーツ感。たまりませんね。

GROWN Model-Cを後ろから愉しむ。

ラインがとっても綺麗。

 リアビューも美しい。
ジオメトリーとしてはツーリングバイクの構成なんですが、カスタム次第ではなんにでも化けるフレキシブルさを持っていますね。

タイヤの選択肢も23Cあたりから38Cまでかなり幅広いし、フェンダーでより機能性を盛ることもできるのでかなり便利で、長く使っても不便のないフレームだと思います。

レトロながら今も重宝されるロードエンド。

 この車軸を後ろに引けるようになっているエンドを日本では「ロードエンド」と呼ぶことが多いです。

今のロードのエンドはこの形じゃないし、そもそもスルーだし、なんで言葉の意味は過去のもの、なんですが、この仕様が今でも採用されているメリットとしてやはり「シングルでも変速でも組める」というところですね。

他のメーカーとかで言うとSURLYのクロスチェックとかが採用してますね。
今回はシングルで。もし変速仕様にしたい場合はちょっとした手間とパーツのみで変速を入れられます。

 ハブはとってもレトロ、なんだけど現行品を。
同じく京都はアイズバイシクルさんのオリジナルハブ。

スーパーレトロな過去作を復刻、レストアにめちゃくちゃ強いバイクショップが出すハブはやはりレトロな風格、だけど中身はしっかりシールドベアリングで、ワンポイントで昔の意匠も入ってたりと隙がない。

シングルスピードでスッキリ、クラシックなルックスでバッチリ。

 後ろから見るとやはりシングルスピードのシンプルさが際立つ。
変速が欲しくなってくれば取り付ければ良いし、またいらなくなったら外せば良い。

住んでる場所や、今の気分で選んでもらってOKです。

 DIA COMPEのブレーキ、高めに吊ってあるんですがレトロで良いですね。
ローラータイプのチドリもシンプルでアクセントに一役買ってます。

GROWN Model-Cの製作状況。(2023/4時点。)

 GROWNとしてこのCはすでに製作も受付も終了、再製作はありません。
というのも、GROWNとして今出ているCODA、そのプロトタイプがModel-Cだから、という理由です。

次回は再びTobira Bicyleがクラシカルなこの感じを守ったまま再登場するのでこのスタイリングがお好みの方は是非Tobiraをオーダーください。

 じゃあCODAはどうなるんだ?というとディスクブレーキ化します。

かなりイカれた仕様になるので注意、です。笑

このバイクの製作秘話。

 理想イメージがバッチリあったI様。
僕に伝わるのもすごく早くて、すぐに浸透した記憶があります。

このイメージの共有って難しくて、シンプルなものだとよりそれが難しいことが多い。シルバーはシルバーでも、質感が違ったり、ね。

トータルのお話ではそこまで長くお話ししていないんですが、EBS KYOTOの得意分野ということもありバッチリだったと思います。

 今はこのシルバー、言われればすぐに調色できるんですが、この当時はかなり苦労しました。笑

銀色って色のブレが大きく完全再現は黄色くらい難しかったりするけど、EBS KYOTOでは10種類くらいのシルバーを毎年やらせてもらってるので毎度楽しみです。

ラメ多めだったり、マットなシルバーだったり、テッカテカのやつだったり、メッキだったり。

色々なシルバーのある中、この軽快系シルバーを選んでしっかり昇華されたオーナー様に脱帽、なのであります。

ご質問やお問い合わせはMASNまで。
5月から7月は私MASNの新規ご相談は製作集中期のため中止していますが、その期間は小林までお問い合わせいただければと思います。

ではでは。

Engineered Bike Service/MASN

Please share
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次